ゴッホアライブ
シナリオ・センター代表の小林です。2日ほどお休みをいただき、神戸へ行ってきました。
ゴッホアライブを観に行ったのです。
ゴッホアライブというのは、世界を巡回し850万人もの人を魅了したという展覧会で、東京でも名古屋でも行われたのですが、私は見逃してしまい、どうしてもみたくて、ついに神戸まで行っちゃったという次第です。
壁や床、柱に映し出される3000以上のゴッホの作品群、映像になって、「オランダ、パリ、アルル、サン=レミ、オーヴェール=シュル・オワーズを巡るフィンセント・ファン・ゴッホの軌跡の旅に誘います。」これは広告文ですが。
すごいです、360度、ゴッホの絵が音楽とともに次々と現れ、確かに見る者を圧倒します。
売り文句で言えば「記録も記憶も刻まれる新感覚の没入型展覧会」
どこを見ていればいいのかわからないけど、ゴッホに取り囲まれて壮大な音楽に包まれ、全身でアート感覚を感じ、楽しむという感じでしょうか。
鳥が飛び、汽車が走り、煙がたなびき、雨が降り・・・決してゴッホの絵そのものではありません。ブドウの粒が大写しになるとなにが描かれていたのかわかりません。一瞬ダンゴムシ?ゴッホはそんなもの描いていないよねと。引きでやっとブドウの房の一粒だったことが判明。(笑)
私は、ゴッホの「ローヌ川の星月夜」が好きで、迫力的にも素晴らしいのではと思っていったのですが、ちょっと思惑とは外れはしました。
絵画を愛する方にはどうでしょうか。ゴッホの絵を観るという想いで一緒に観に行った友人は「冒涜だ」と一言のもとに。(笑)
でも、映像アートとして別物と考えれば、とても優れたものだとは思いました。AIが創った作品と人間が創った作品との違いと似ているかもしれませんね。
汽車も鳥も動いては欲しくないですが・・・。
おしゃべり
神戸に移住された出身作家の鷹井伶さんとお茶してきました。
鷹井さんは今、母校である甲南大学でまたお勉強中で、今回は私が神戸に行くので一目お顔をみたいとわがままを申し上げたので、授業前に甲南大学近くで私の大好きなパフェが有名なお店をリザーブしてくださいました。
大阪に戻った元のスタッフともに、マンゴーパフェをいただきながらおしゃべりと相成りました。
鷹井さんは、脚本家でいらしたのですが、いつのまにか(失礼!)時代小説家になられて活躍されています。
しかも、小説の中で漢方や薬膳料理のお話を描いていらして、ついに「漢方養生指導士 薬膳学マイスター」の資格まで取られました。
今人気発売中の「家康様の薬師」(潮出版刊)では、きちんと漢方の勉強を活かされて、女性の薬師のお話を。
「お江戸やすらぎ飯」シリーズでは、薬膳料理を使って、医者でもない若い女の子が元気にしていくお話を書かれています。
ちょこっとネットで調べただけでとは違い、やはりキチンと勉強されているものは奥が深いです。
今は、ネットで何でも調べられますが、それだけではだめで、例えば鷹井さんは、徳川家康の行動の距離感をつかむために三河、岡崎、浜松などをシナリオハンティングされ、それぞれの郷土の歴史資料なども探されて、表に出ていないお話などもキャッチされたりしていらっしゃいます。
特に時代劇は史実との整合性も大事ですし、歴史の行間がドラマを生み出すのですから、しっかりと時代背景をつかんでいないと、読者にも視聴者にもそっぽを向かれてしまいます。
時代ものだけではなく、ドラマはフィクションだから何でもいいわけではなく、職業ものにしてもホームドラマにしても、下調べは大事です。
先輩の学び方を参考にして、色々アンテナを張り巡らして、きちんと調べてみてください。
そこから思いがけないものが出てきたりもしますよ。
鷹井さんの新作、もうすぐ出ますので、楽しみにしていてください。