なんだか
シナリオ・センター代表の小林です。関東地方は梅雨に入ったようで、今日の表参道はどんよりした感じがします。
東電は、7・8月の節電要請をだしました。節電には異存はありませんが、「ホントに足りないの?」と思ってしまう。信じられないのです。お上とつるんでいるすべて企業の言動が、嘘っぽい気がしてしまうのは私だけでしょうか。
入管法改正案、強行採決されました。
人の命が関わることを、ウイッシュマンさんのビデオを見てもなお気にしないというのは、賛成した議員の方々はどういう神経をしているのでしょう。人間として信じられません。
日本人だから関係ないと安心していてはだめです。根底は、人の命への考えは、同じですから。
浅田次郎さんが「終わらざる夏」で書いていらっしゃるように、下々は戦争になったら数字の一つにしか過ぎない、人とも思われないのが現実ですから。
入管法改定案は、明日の私たちの命にもつながっていると思うべきです。
日本って、いつから民主主義も成り立っていない、人を人とも思わない野蛮な人たちが牛耳っている独裁国になったのでしょうか。
私の好きなテニスからまたまた嬉しいニュース。梅雨空から垣間見える一条の光。
全仏オープンで、女子ダブルスでボールガールにボールを当てたとして失格になった加藤未唯選手が、混合ダブルスで優勝しました。本当に良かった!
一時はショックで混合もやめようかと思ったそうですが、コンビのティム・プッツ選手に励まされ、頑張る気になったそうです。
女子ダブルスのコンビを組んだスーチャデイ選手は、挽回の機会もなく気の毒でしたが、コートで応援してくれていて、快挙に大喜びしていたのが印象的でした。
この失格には物言いがたくさんついていますが、私もわざとしたことではない不可抗力だけにちょっとむごすぎる気がしました。
それでも精神的苦痛をはねのけての優勝、本当に嬉しいし、こうしたときの勝利はゼッタイにこれからの力になることでしょう。
捨てる神があれば拾う神あり、世の中すべてが悪いことだけではないと信じたいです。
矜持
色々な人のお話を聴いたり、本を読んだりすることをできるだけしたいと思っています。
「生きるとか死ぬとか父親とか」を読んですっかり気に入ってしまったジェーン・スーさんが「闘いの庭 咲く女 彼女がそこにいる理由」(文藝春秋刊)をだされました。
齋藤薫さん、柴田理恵さん、君島十和子さん、大草直子さん、吉田羊さん、野木亜紀子さん、浜内千波さん、辻希美さん、田中みな実さん、山瀬まみさん、神崎恵さん、北斗晶さん、一条ゆかりさん・・・様々な分野で頑張っている13人の闘う女のインタビューです。
この本、めちゃめちゃ面白い。生きる勇気をもらいます。
中でも脚本家の野木亜紀子さん、ご存じのヒットメーカーのお話は、皆さんに読んでいただきたいと思いました。
創作は、何を描くか×どう描くかです。
どう描くかを突出してお教えしているのがシナリオ・センター。何を描くかは、作者です。
作者の「何を描くか」がしっかりと決まっていれば、「どう描くか」が生きていきます。
様々なお話の中で、
「やっぱり何かを感じたいから、人は見るんだと思うんです。
心が動かなければ、なんだっておしまいだと思うんですよ。成敗しようが、しまいが、とにかく心が動かされるものを求めていて。
なんとなくまとまっているけれど、心が1ミリも動かないものを見てもしようがないよねと。
だから、少しでも心が動くもの、残るものを目指してやっているんですけれど。ただ、やっぱり伝わらなきゃ意味がない。
その上で本当に面白いかは自分の基準。そこを他人に預けると、ゼッタイ面白くないと思うので。」(抜粋)とおっしゃっています。
シナリオ・センターではしっかりと「どう描くか」をお伝えしますので、「何を描くか」「自分はなにを描きたいのか」きちんと作家としての矜持を持って描いてください。