怒りの素
シナリオ・センター代表の小林です。表参道は怪しい天気です。
ついつい毎日のように言ってしまいますが、ホント世の中、どうなっているのでしょう。
2006年から始めたこの「表参道シナリオ日記」ですけれど、始めた頃は穏やかな日記でした。だって、楽しいことしかなかったですから。(笑)
いつの頃からでしょうか。私が怒りだしたのは・・・。
紐解いてみようと思ったのですが、驚いたことに17年、ほぼ5日間描いているので、えーと、17年×250日として4284日も書いていることに気づき、びっくり。
どこから怒りの小林になったのかはよくわからないのですが、たぶん東日本大震災あたりからかなぁ・・・。
そうだ、何もできない、なにもやろうとしない政府、東電への怒りから始まったのではと思います。
えー、そうすると12年も、政府の人でなし政策が続いているということですよね。
いまだに福島原発の始末すらできない。それなのに原発を増やすって、また福島と同じことが起こったらどうするのか、うまく対処できるのでしょうか。溢れる処理水を海に廃棄して漁民の方々の生活を脅かしても安全と言えるのでしょうか。汚染土壌を新宿御苑に持ってきても本当に大丈夫と言えるのでしょうか。
私も感覚派で、全く理論派ではありませんが、こればっかりは感覚で処理しないでほしい、科学的根拠、検証をしてものを言ってほしいと思います。
今も国会の答弁を聴くたびに腹立たしいのは、形容詞しか使わない答弁。
具体的な方策も時間も何一つ明確な言葉がない。異次元だ、骨太だ、一体何なのですか。
〇月〇日までに、○○円を○○から算出して、○○年〇月より0歳児から6歳児までの保育園に○○助成をして、保育士に最低給与○○円を保証し、子ども1人に0・5人の保育士を確保する。そのために、保育士の育成に○○助成するとかさぁ。
これだってちっとも具体的ではないけれど、せめてこのくらいまで言ってみてよ!
そんなお上に私たちは命をゆだねているなんて本当に怖いこと。やっぱり私はせめて怒り続け、言いたいことは言い続けよう、私たちの命は自分たちで守ろうと改めて思ってしまいます。
TBS NEXT WRITERS CHALLENGE
7月16・17日、サマーセミナーを行います。
テーマは、魅力あるシーンの作り方です。ドラマはシーンの積み重ね、魅力あるシーンができなくては面白いドラマはできません。
昨日、山田洋次監督のお話で、箱書きからシーンを起こし、橋本忍さんにダメ出しをもらい、また書き直すということを繰り返すと言っていました。
そのシーンが魅力的にならなければ、観客の心が離れてしまうからです。何度も何度も書き直すのはそのためです。
今回のサマーセミナーは、1日目は「ファーストシーン」を書きます。まず、出だしが面白くなければ、次を見ようとは思いませんからね。登場人物のキャラクターと物語の始まりの説明をわずかな中で、魅力的に紹介することができたら、もう面白いドラマができたも当然です。
2日目は「クライマックス」一番盛り上がるところですね。ここが盛り上がってなければもうサイテーですものね。(笑)
実は、コンクールの応募作を拝見すると、案外この2つが弱いのです。
ドラマは人間を描くこと、ストーリーではないのです。
シーンをキチンと書いていくことで、人間が浮かび上がります。
人間が描かればプロの道に繋がるのです。
6年ぶりにTBSが新たなコンクールを開催します。
「TBS NEXT WRITERS CHALLENGE」
次世代を背負う脚本家を誕生させようというのが狙いです。
受賞者には賞金と、副賞として受賞者の中から必ず1名以上の脚本家デビューが約束されるというもの。
希望する受賞者には、TBSと6カ月間契約を交わし新設された「ライターズルーム」のメンバーとしてドラマプロデューサーと共同で連ドラの企画開発や脚本執筆にあたり、そのほかに特別講座の受講や、撮影現場の見学なども実施して、プロへの感覚を身につけさせてくれるようです。
しかもメンバーに脚本開発支援金も支給されると言います。
腰を据えて次世代の脚本家を育てようとしているTBSのコンクールに挑戦してみたいと思われる方は、それこそ、サマーセミナーで技術をつけ、磨いて応募されることをお勧めします。
橋本忍さんも「脚本で飯を食っていくならどんなに高い壁も乗り越えなきゃ、そのために技術というものがあるんだ」と言ってらっしゃいましたよね。
しっかりとシナリオの技術、身につけて、高い壁をよじ登りましょう。