人を・・・
シナリオ・センター代表の小林です。今日13時、ついに福島原発の汚染水を海へ放出しました。
13時過ぎ、海に到達、現時点で異常なしというニュース、到達した途端異常があったら、大変ですよね。だから大丈夫みたいなろくでもない報告は意味がないように思います。
風評被害、風評被害と言いますが、本当に風評だけで済むのでしょうか。
本当に被害は出ないのでしょうか。
本当の被害はもちろん怖いですが、風評被害というのは形のないものだけに、長く尾を引くのですが、お上はわかっているのでしょうか。
震災から10年経って、ようやく諸外国も輸入規制を撤廃してきたのに、福島の水産物にまた輸入規制がかけられてしまうのでしょうね。
なんでもそうですが、お上のお金を出せばいい、生活保障すればいいという単純発想に疑問を感じます。(それすらちゃんとしていないけれど)基地問題だって、原発問題だってどれもこれも発想は同じ。札束でほっぺた叩いて、これまた、地元の小っちゃいお上が助成金がすべてと考える。
福島の漁業に携わる方々は、海の恵みを大事にしながら長年漁業に携わってこられた。
大切にしてきた海、資源への想い、生きがい、遣り甲斐の心の問題はいつもないがしろにされる。
「人が生きる」という意味に考えが及ばない。
お上ども頭の中を見てみたい。利権利権でしか動いてないのでしょうか。
麻生さんは、処理水飲みたいようですよ。(笑)
海洋放出も大問題ですが、台風被害にあわれた方々への手立てはちゃんとできているのでしょうか。
アメリカにばかり顔を向けていないで、日本の下々にせめて片目だけでも片耳だけでも向けてみる気はありませんか。
他人の・・・
今日は昨日お話しした「高野豆腐店の春」を創られた三原監督のミソ帳倶楽部です。是非ともお話を聴いていただきたいですね。
橋田賞新人脚本賞は、長編も短篇もともに「家族」がテーマです。
「家族」の描き方、なるほどこういう見せ方もあるのかと勉強になります。
是非、三原監督の視点を、人間に対しての想いを訊いてみてはいかがでしょう。
ドラマはすべて、どんなスペクタルもホラーもミステリーも、「人間を描くこと」です。
人は皆違います。誰一人同じ人はいない。
どんなに仲良くても、親しくても同じ考え、思いを持ていることはあり得ません。
だからこそ、人間を描くことがドラマになる。ただ、人間を描く時に大事なのは一面で見ないこと。
人間、私がいつもいつも怒り狂っているお上も人間です。この方々の頭の中、心の中はどうなっているか知りたい。(笑)
家族に向ける顔と下々に向ける顔、えらいさんに向ける顔、みんな違っていますよね。そこが大事なんですね。
いつだったか、東条英機のお孫さんが「おじいちゃんはとてもやさしい人だった」と語っていらっしゃいました。その通りお孫さんたちにはやさしかったと思います。
でも、そのやさしいおじいちゃんは、何十万人もの人々を死に追いやり、その家族たちの孫はおろか、子どもや親兄弟を傷つけ、悲惨な目に合わせたのです。
100%の悪人も、善人もいません。
多面性を踏まえて、ドラマの主人公を人間としてキャラクターを創っていく、それは作者の力です。
三原監督が生んだお豆腐屋さんの辰雄はどんな人だったのでしょう。春はどんな女性だったのでしょう。
ひとつひとつ見つめていくと、自分だったら何を描けばいいかが見えてきます。
他人の作品をみることって、だから大事なのですね。
今週の土曜日、「シナリオ・センター主催 舞台脚本コンクール」の締め切りです。奮ってご参加を。