江戸川乱歩賞受賞
シナリオ・センター代表の小林です。昨日は、江戸川乱歩賞を受賞された出身ライターの三上幸四郎さんが、お忙しい中、月刊シナリオ教室のインタビューのためにおいでくださいました。
三上さんは、「特捜9」や「名探偵コナン」など数多くのドラマ、アニメ、ラジオドラマを手掛けていらっしゃる脚本家です。
今回江戸川乱歩賞を受賞され、小説家デビューとなりました。おめでとうございます。
やっぱり脚本家の小説は、映像が浮かび上がります、ドキドキします。
受賞作「蒼天の鳥」は鳥取の実在した作家田中古代子とその娘で7歳で亡くなった千鳥を主人公にした本格的ミステリーです。
今、読み進んでいるところなのですが、大正時代の世界観が素晴らしく、面白く拝読しています。
読み終わりましたら、ご本のご紹介をさせていただけたらと思っています。
大正時代って、15年しかなく関東大震災も起きた時代ですが、変化の大きい時代だったのではないでしょうか。
大正デモクラシーとか大正ロマンとかモガ・モボとかという言葉は、よく知られていますものね。
大正デモクラシーという社会や政治に国民が関心を持った時代、25歳以上の男性の参政権が生まれたのも大正ですし(女性の参政権はまだ先ですけどね)、断髪(女性が日本髪ではなく)、職業婦人という言葉もありました。
和モダンといわれた和洋折衷のスタイル、女性の袴や、着物に帽子とか編み上げ靴とか、おしゃれが生まれた時代だったんですね。
こういう時代って、創作にはうってつけかも。あ、「鬼滅の刃」も大正時代が舞台ですものね。
シナリオも小説も天(時代)地(場所)人(キャラクター)が大切です。
久々に大正時代にふれることができて、楽しんでいます。
秋の戯曲講座
シナリオ・センター主催、劇団青年座協力の「シナリオ・センター舞台脚本コンクール2023」の審査を、青年座の社長の森さんと川上プロデューサーと戯曲講座担当の金子講師と私で行いました。
発表は2月ですが、力作ぞろいで色々と議論をしている中で、何が舞台の魅力なのかを考えてしまいした。
応募作の中には、映像シナリオ的に柱を立てて、どんどんシーンが変わってしまったり、面白くてもこれは舞台ではできないなという作品も多々あり、せっかくいい作品なのに残念な作品が・・・
舞台はアップがなくずーっとロングですし、どんどん場面を変えられるわけでもありません。
舞台の特性をしっかり知った上で描かないと頑張って書いたことが無駄骨になってしまいます。
基本の舞台のつくり方、戯曲の描き方はマスターしておくと、受賞することができるのではと思います。
来月11月は、11日・18日・25日の土曜の夜を「SATURDAY NIGHT THEATER」と題して舞台脚本にまつわる講座を行います。
11月11日は、出身ライターの坂口理子さんのよる「映像脚本と舞台脚本の違い」
12/6から「第31回NHK創作ドラマ大賞」で受賞、放映された「おシャシャのシャン」を舞台化するので、実際の作品を例にあげながら、映像脚本と舞台脚本の違いをわかりやすくお話ししてくださいます。
11月25日は、金子講師による「シナリオの技術で描くピンポイント戯曲講座2023」
特典として講座前に、「第31回NHK創作ドラマ大賞」受賞作「おシャシャのシャン」を坂口理子さんによるコメンタリーつきの資料上映を実施します。
それを踏まえて、舞台脚本をどう描けばいいのか。
柱のない舞台で、場所の指定、時間経過、シーンの指定等舞台脚本としてシーンを描く技術を整理していきます。
11月18日は、声優プロダクションさんとジョイントして行う「ライター・ミーツ・アクター」の朗読劇公演に向けたゲネプロを見学することができます。どのようにして朗読劇の舞台が創られるのかとくとご覧ください。(戯曲講座の方は無料)
また、本公演の19・20・21日の公演を11/11・11/25受講の方には、「ライター・ミーツ・アクター」朗読劇(5本公演)の公演を割引通常1300円のところ1000円でご覧いただけます。
この秋は、舞台を楽しんでみませんか。
映像脚本は、映像を創るための設計図
舞台脚本は、観客に届けるための設計図
この違いをきちんと把握して臨まれると、舞台も映像もあなたのものになります。