公募
シナリオ・センター代表の小林です。冷たい雨が朝方降っていた東京、今はやみましたが寒い!
ダウンを着ている方が多く見受けられますが、上着だけという方も結構いらして、きっとまだ寒くなったことが信じられないのだろうなと。夏から急に冬って感じですものね。
朝晩と昼間の寒暖差も激しく、体調管理をしっかりとしましょう。ちょっと羽織るものはマストです。
この秋の公募は、ほぼ締め切られましたね。9月末のTBS、10月15・30日の橋田賞新人賞(短篇・長編)、10月末の日本テレビと、テレビの公募は一段落でしょうか。
来週の月曜日はフジテレビの授賞式。最終にはセンターの方たくさん残っていらっしゃいましたが、さて、栄冠はどなたに、楽しみです。
最近の公募は、優秀な作品この1本というよりは、これからライターになってくれる有望な作者を探している傾向があります。
配信などコンテンツが増えた昨今、コンテンツを作れる人を求められるのは当たり前のこと。
ライターズバンクが毎月引きも切らずにオファーをいただけるのも、コンテンツの需要が増えたからです。
チャンスはたくさんあるのです。
チャンスを活かすために基本の底力を磨いてほしいです。
12月号のドラマ誌は、テレビ朝日新人シナリオ大賞の受賞作の発表と審査員の選評が載っています。こちらも研究しておきましょう。
私をやめたい。でも今日くらいは笑ってみる
出身作家の森美樹さんが、中華圏ベストセラー人生エッセイの監訳をされました。
「私をやめたい。でも今日くらいは笑ってみる」(フォレスト出版)
この魅力的なタイトルを考えられたのはきっと森さんでしょうね。
シリーズ700万部を突破したベストセラーなのだそうです。
作者は台湾を中心に、テレビ司会者や映画監督、シナリオライターなどマルチに活躍されている蔡康永さん。自分らしく生きるための本です。
この本は、他人の目を気にして「・・・であるべき」「ふつうは・・・」とか自分でも納得していない世間の常識に振り回されている人たち、本当にしたいことや本当の気持ちを押し殺している人へ向けての「自分らしく生きるためのすべを教えてくれる人生エッセイ」です。
章ごとに生きる元気を与えてくれるのですが、さすがシナリオライターでもある蔡さん、ドラマを使ってわかりやすく書いてくれています。
それを小説家の森美樹さんだからこその監訳で、読者の琴線にふれるようなタッチで描かれているのが印象的です。
「ドラマには、好かれ役もいれば、嫌われ役も登場するよね?
僕たちの感情も全く同じ。好かれる感情も嫌われがちな感情の心の中で行ったり来たりしている。
ずーっと心の中にのさばって動かない、なんてことはなくて、突然現れてたちまちいなくなったりする。
感情はそういうものだと理解して扱うと、とてもラクになるんだ。
とくに、面白いドラマには、必ずと言っていいほど強烈な嫌われ役が登場するよね。
好かれ役だけしか登場しないドラマなんて、つまらないと思わない?
僕たちがネガティブとみなす感情は、いわば嫌われ役。
嫌われ役でも、人生には必要だから出番があって、出番がない時は、舞台裏でそっと待機している。
こんな風に考えると、嫌われ役のネガティブな感情にも、愛を注ぎたくならないかな?」
ドラマに例えるととってもわかりやすくて、心の襞をそっと触れてくれる気がします。
自分を見つけたい方、未来を迷っている方、そんな方は読んでみるとありのままの素敵なあなたを発見できるかもしれません。