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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

女性の力

新井一の言葉

こども

シナリオ・センター代表の小林です。すごい風です。
男友達から「強風で吹き飛ばされてコケた」とLINEがきたので「ニュースになりそうだね」と言っていたら、本当に某局のニュースで流されたとか。(笑)
笑いごとではなく、決してひ弱な男性でもないのに吹き飛ばされるって、危ないです。
皆さんもくれぐれも油断召されませんように。

2023年の出生数が過去最低なのだそうです。
とはいえ、この8年間、最低数を更新してきたので今更驚きもないのですが、それもまた悲しいことです。
「産めよ殖やせよ」という時代が過去にありました。
1941年、大東亜共栄圏構想の確立を目指して人口増強策を推進したのですね。戦争に勝つためです。
75年経って2016年、人口一億人維持を目指して「少子化対策」をあげたにも関わらずずーっと降下し続けている今日です。
ま、あくまで口でぶちあげただけですからとどまるところを知らないのは当たり前だと私は思っています。
で、2024年、真摯に(笑)なにかしてくれたのでしょうか。

保育園が入れないとかだけじゃないんです。女性や男性の育児休暇だけのことじゃないんです。同窓会で出会いがあればいいんじゃないんです。
根本は、社会構造を変えなくてはだめだと思います。
女性も男性も同じように子育てをすることはもちろんのこと、男性社会の考えをなくし、社会全体が当たり前に子育を受け入れられる状態を作り上げることが肝要なのだと思っています。
例えば保育園のことで言えば、保育士さんの人数を増やすとか環境を整備するとかきめ細かい対策がいっぱいあるのですが、私が一番に言いたいことは保育士さんの賃金を国会議員なみにすること。
親とともに子どもの命を守り、育てる人ですから、そのくらいは当たり前。
ま、保育士さんのみならず、一番働かない国会議員より国民の賃金が遥かに安いなんて、ゼッタイおかしいですもんね。

見せ方=魅せ方

出身ライター山本むつみさん脚本のドラマ「あきない世傳 金と銀」(NHKBS)が今月初めで終わりました。毎週毎週待ちわびて拝見したドラマでした。
で、あまりにドラマが面白いので、1話を拝見した途端、原作を全巻買いに走りました。
小説「あきない世傳 金と銀」の作者は、やはり女性の活躍を描いた「みをつくし料理帖」の高田郁さん。
「みをつくし料理帖」も11巻でしたが、こちらはもっと長く全13巻+特別編2巻。だというのに、あっという間にドラマとともに全巻読んじゃいました。高田さんの女性主人公の時代小説、サイコー!
でも、ドラマになったのは4巻目くらいまで、まだまだこの続きがあるのです。
この続きもドラマ化しなくては、ドラマの魅力も原作の魅力も中途半端に終わってしまいます。だから、ゼッタイドラマになるのではと楽しみにしています。

実は前田編集長も、山本むつみさんのドラマを拝見して、私と同じ気持ちになったとかで、私と一緒に小説を読み漁りました。(笑)
なんで、ドラマを見て原作・小説を読みたくなったのか・・・それはドラマでのキャラクター、お話しが魅力的で、もっと先を知りたくなったからです。
小説を読んでみると、登場人物のキャラクターも運びもドラマとの違和感は全くありませんでした。
舞台になる呉服屋の次男の見た目だけは、小説よりいい男過ぎてはいるのですが(なにせ加藤シゲアキさんですから)何故か不細工な男として書かれている小説より、性格が鮮明に浮かび上がり、むしろドラマを盛り上げてしまったくらいです。
ドラマは、映像ですから小説とは見せ方は違います。
小説なら地の文で書ける心の声は写りませんからね。
ですが、高田さんの世界観をしっかりつかまれている山本さん、主人公の幸の魅力はもちろんのこと、登場人物それぞれのキャラクターをつぶさに魅せてくれました。
小説を読んでいて浮かぶ映像は、小芝風花さんの幸だし、番頭さんは舘ひろしさんだし、お家さんは高島礼子さん・・・。小説をより盛り上げてくれたと思いました。
原作を大切にしながら、小説との違いをうまく見せていくことが脚本家の腕なのでしょう。
ドラマを見たからこそ、すごい勢いで最後まで読み切れちゃったんですものね。
ドラマの脚色というのは、こういうものなのではないかと思います。
原作のテーマをきちんと踏まえて、登場人物一人一人のキャラターを魅力的に動かして・・・。
原作を読みたくしてしまうドラマってすごいと思います。

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