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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

力の使い道

ふたおたはいりません!~崖っぷち声優、ラジオで人生リスタート~(KADOKAWA)

トップの力

シナリオ・センター代表の小林です。2月も終わるというのに、能登半島の復興の進み具合はひどいものです。
東日本大震災の時よりも遅々としているのは、災害規模の違いもあるのでしょうけれど、陣頭指揮を執るトップの問題は結構大きいと思います。
自治体のトップは、県民のことをしっかり考えて欲しい。
断水で、トイレの整備ができなかったことでも、40日以上のお風呂にはいれなかったって話だけでも、人の命にかかわる事なのに、一体県は、国は何をしているんでしょ。
万博で2億円ものトイレを作るなら、災害用トイレトレーラーにして、当分は被災地で使っていただき、「これは被災地で使ったトイレです」って万博で宣伝したら、{被災地の人のことを考えたとは、日本人は素晴らしい!」ってなると思うのですが、いかがでしょう。
石川県知事さん、1000万よりも大阪府知事に提言してください。それこそ落語の「三方一両損」でいきましょうよ。
支持率も爆上がりすると思うけど。(笑)
一応国会では、被災地対応をイタリア並にしろという野党の声に、お上は真摯に向き合うらしいですが・・・本気だといいですけどねぇ。
いつまでも体育館の冷たい床での避難、しかも生理現象を我慢しなければならないなんて、最低だと思います。
基本的人権をどう考えているのでしょう、お上は。

若い力

頑張っているおふたりを紹介させていただきます。

研修科を修了されて小説を書かれていらっしゃる結城十維さん。
WEB小説サイトカクヨムで連載していた「ふたおたはいりません!~崖っぷち声優、ラジオで人生リスタート~」(KADOKAWA)が書籍化になりました。
それも1・2巻と続けてです。
2巻も決して終わった感じはないので、きっと3巻目も出るのではと思っていますが。

デビュー当時は主役を演じたにもかかわらず、その後鳴かず飛ばずでレギュラー番組もない声優吉岡奏絵。もはや崖っぷちのアラサー声優。
過去の栄光にすがるしかない売れないオワコン声優、諦めかけていた奏絵に、事務所からラジオ番組の仕事が舞い込む。
やっとつかんだチャンスに喜び勇んで現場に向かうと、そこには売れっ子の女子高生声優の佐久間稀莉が。
なんと17歳と27歳の奏絵の二人番組だった。生意気な女子高生稀莉に翻弄されながら奏絵は、番組「これっきりラジオ~」を本当に奏絵のこれっきりにならないように、必死に考えて稀莉とラジオ番組を始めるのだが・・・。

今人気の声優の世界を舞台に、オワコン声優の奏絵の奮闘ぶりが面白く書かれています。
ラジオの掛け合いがとてもイキイキと、本当にラジオを聴いているような気にさせられる楽しさです。
弾むような文章にどんどん読み進んでしまいます。
ほぼ半年で2巻まで出せたのは魅力的な二人のキャラクターとそれを取り巻く人々とのふれあいが弾むように書かれているからでしょう。
WEBノベルの特色を生かしたすてきな小説になっています。

作家集団の鴨井奨平さんがゼミで約半年にわたり発表した作品をもとに、生まれ故郷である新潟県津南町で長編映画「書けないんじゃない、書かないんだ」を作りました。
実は鴨井さん、3年ほど前、某監督の登竜門にせっかく選ばれたにも関わらず「仕事が休めないから」と辞退してしまいました。というよりせざるをえなったわけです。
その後、地道に働きながらお金を貯めて、今回の製作費300万円を捻出されて、ご自分の力で映画を作り上げました。
現在、津南での完成披露試写会及び海外の映画祭出品用に英字字幕を入れるためにクラウドファンディングを募集しています。シナリオ仲間の力になりたいと思われた方は是非お力添えを。鴨井さんいわく、最少額でいいのだそうです。
どこまでも自力で頑張ろうとする鴨井さんだけに、作家集団の担当講師は、監督デビューの後押しをしたいと願っています。
公開が決まったらまたお知らせします。

夢はあきらめない。あきらめなければ夢は叶うのです。

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