多様性
シナリオ・センター代表の小林です。卒業シーズンだけに、卒園式から大学の卒業式まで、それぞれが新しい1歩を踏み出していこうとしています。
スタッフのお子さんの卒園式の動画を見せてもらったのですが、確か1月にお会いした時は可愛い園児だったのに、急激に成長して1年生の顔になっていたのにびっくりしました。
子どもの成長って、ホントにすごい。日に日に成長していく姿を、まぶしく見つめながら日に日に老いていく私は、早くキッズシナリオを描いてもらいたいと思いました。
ダンサーとの懇親会の一夜を過ごされた議員の方々が、会合を「多様性」だとか「政治と恋愛は、夜、動くものでございます」といったという話を聞いて、本当に最低な人たちだと思いました。
政治を夜動かすからろくでもないことが起きているのであって、政治は昼間堂々と、喧々諤々国民の前でやり合ってこそまともなやり方なのです。
命を懸けて党改革、裏金議員の処分をと大見得きっているお上。
でも、一番重い除名はないとか、何を処分というのでしょう。
9割以上の国民が納得していない今、より不信感を募らせるような適当な処分はやらない方がいいと思いますけど。
処分は全員税務調査を受けて多額な税金を払うこと、議員を辞任することの二つではないですか。
伏線
昨日の月9の「君が心をくれたから」の脚本は、究極の恋愛小説で人気の出身作家宇山圭佑さん。ついに最終回でした。
俳優の山田さんが宇山さんとラジオで、このドラマの伏線のお話しをされたと言っていました。
いいお話を聞きましたので、ドラマ作りってこういうことと皆さんにも知っていただきたいとも思い、ちょっと載せますね。
「伏線の1つが、登場人物の名前。『登場人物の名前は人と人との繋がりを意識してつけている』と。
主人公・逢原雨(永野)と朝野太陽(山田)について『雨と太陽は同じ空にいられない』ことからドラマのストーリーに。
しかし『晴れた空から雨が降る天泣(てんきゅう)』が、2人の出会いのシーン、第1話の過去パートのトップシーンは天泣から始めた。だから、雨と太陽はそこでは繋がれていると。そして、名前から色々、作品のストーリーが浮かぶ」と。
ラストはどうなるのかと皆さん思っていらしたと思うのですが、宇山さんの中では最初から二人は結ばれないと決まっていたのですね。
五感を次々と失っていくという余りに過酷な運命のドラマなので最終回くらいは・・・と思っていた視聴者の方も多かったようですが、本当によく考えていらっしゃると感心しました。
「伏線」というのは、「一つの事件、事実が起きる時にその事件が起きるのを暗示するようなきっかけを前もって、それとなく用意すること」です。
受け手(視聴者・観客)に気づかれにくいように結末をほのめかすという意味があるので、なんとなくミステリー、サスペンスに使われることが多いように思われがちですが、どんなドラマにもとっても大事で必要なものです。
でも、まさか雨と太陽という名前が伏線だったとは・・・対比だとは思ったのですが、同じ空にいられないというのは考えもしませんでした。
そうですよね、さすがですね。
宇山さんの小説の主人公の名前はいつも凝っているなぁと思っていたのですが、このことを頭に入れて、小説をもう一度読み返してみようかと思います。
見落としている新たな魅力を発見しそうな気がします。
ドラマチックにするというのはとても難しいことです。
セリフだけで泣かせたり、感動させたりすることを名セリフと言い、いいセリフをかける脚本家が欲しいとよく言われることがありますが、セリフだけでは名セリフは成り立たないのです。
伏線が大事なんですね。そこで初めて、「さよなら」というセリフが名セリフに変わるのです。