葉書の重み
シナリオ・センター代表の小林です。友だちがコロナに罹りました。あまり重くはないと言っていますが、まだまだ油断は禁物なのですね。
私は、電車の中とか、混雑しているところではマスクをするようにはしています。
でも、暑くなるとマスクも、ちょっと苦しい感じになりますよね。せめて外から帰ってきたら手洗いとうがいだけは敢行し続けようと思います。
皆さまも油断大敵ですから、くれぐれも気をつけてくださいね。
色々なものの値上げ攻勢で、家計のやりくりが大変です。
10月から郵便が値上げするのだそうです。食べ物とか光熱費などと違って生活に密着していないと言えばいないのですが、それにしても結構な大幅値上げです。
84円の封書切手が110円、はがきが63円から85円へ。3割近い値上げです。
土日の配達もなくなり、遅配も増えました。土日の休みは、当たり前のことですからいいのですが、体制が悪くなった上での大幅値上げって、なんなのでしょう。
もう、封書や葉書の時代ではないから、少々高くても支障はないとということでしょうか。年賀状も減っている中、価値が下がっているということでしょうか。
個人的には、絵手紙とかは書いたことはありませんが、友人に絵葉書を出すのが好きです。美術館などに行けば自分の気に入った絵葉書を買って、友人に出すのも好き。小学5年生からのペンフレンドもいまだ健在です。
沖縄に引っ越した友人とも、絵葉書のやりとりを楽しみにしています。
LINEもメールもやりますが、それとは別に葉書や封書が送られてくると遠くにいる友人がそばに来てくれた感じがして好きなのです。
「いいじゃん。LINEやメールがあるし、お金もかからないし、早いし・・・」
確かにそうです。仕事でもプライベートでもよく使いこなしている方だと思います。
でも、それとは別なんだなぁ~この感情。
自筆の手紙、葉書の良さって、アナログだからこその気持ちの伝わり方って・・・。1枚の葉書の重さ。
召集令状は嫌だけれどね。
上達への道
新井一が「シナリオ上達法10則」というのを書いています。
1基本を忠実に。
うまくなると基本は忘れがちになります。柱を描いたら、必ず「誰と誰が何をしているか」ト書を描くのが基本ですがいきなりセリフから描いたり、映像にならないト書を書いたりするのは心すべきことです。
2実習を繰り返す。
ともかく書かなければ上達もへったくれもありません。画家がデッサンを描くようにシナリオのデッサンをやるのです。実習こそが上達の道です。
3一点集中の考え方をする。
部分部分を1点集中にして補強します。長いのを描けばいいのではありません。
シーンを描く、ディテールにこだわるということです。
4ドラマとして無駄省略を知る。
ドラマばかりでなく芸術というものはすべて、真実の1点だけをどう残し、どう表現するかです。
5映像表現を理解する。
柱に形容詞を入れたり、ト書に文章表現をしたり、セリフですべてを表現しようとしたりする癖を治すのがシナリオ上達の道です。
6発想に強くなる。
上達するためには既成概念にとらわれず自由に飛躍するところにあります。色々な見方があるのです。常にアベコベ、アベコベを考えることです。
7常に浸っていることが必要。
浸っているというのはいつもシナリオのことを考えている環境を作ることです。
素質ではなく環境なのです。
8コツを知る。
武術では秘伝と言ってなかなか公開されませんが、シナリオでは原稿用紙の書き方を忠実の守ることがコツに通じます。
9書き始めたら途中でやめない。
傑作を描こうとすると完成できないものです。うまくないと思ってもENDマークまで描く、途中でやめる癖がつくとそこから進歩はしません。最初から傑作は生まれません。
10映画・テレビをよくみる。
ともかく描く人は見なくてはなりません。いいものでも悪い作品でも、あなたの作品より何かが良くて映画化、テレビ化しているのです。それを考えるのも勉強のうちです。
早くうまくなりたい、世に出たいというのが、人の常です。
ですが、才能を開花させるためには、焦ってはだめで、気持ちだけではうまくなりはしないのです。
長々とこの10則集を載せたのは、シナリオの、プロになるための王道を皆さんに歩いていただきたいという、新井の想いをお伝えしたかったからです。