おぬしも、悪よのぉ~
シナリオ・センター代表の小林です。「大谷選手、2打席連続本塁打!やるねぇ~!」と朝から連れ合いが大騒ぎ。久々に朝から快音とともに、爽やかな風が流れた気がします。
軍事アナリストで静岡県立大特任教授の小川和久さんが機密費の話をしていました。
小渕政権の時、野中広務氏(2018年死去)の下で沖縄の米軍基地対策に携わり、100万円をもらったので領収書や精算の処理方法を尋ねると、職員は「受け取りの文書はなく精算も必要ありません。自由にお使いいただけます」と。
また、野中氏が、基地問題の話を聞くのが目的で、沖縄の県議数人を招いて都内の料亭で会食した場に同席し、各県議に用意されたお土産の手提げ袋に野中氏の秘書官が白い封筒を入れていくのを目撃。会合の後に野中氏に尋ねると、各封筒には50万円が入っていたという。小川氏は「情報を得るために機密費をまいている感じがあった」と。
政治にお金がかかるというのはこういうことなのですね。
政治にお金がかかるのではなく、政治家にお金がかかる。
政治家はお金をもらわないと動かない、いやお金でしか動かないということです。
見返りを求めてお金を渡し、もらう方も当然そのつもりでいるわけ。
まあ、昔から袖の下は当たり前。「越後屋、おぬしも悪よのぉ~ウハハハハハ」とお饅頭の箱の下の小判を受け取るのは、お上ですものね。
でもね、こんなことを当たり前にしていてはいけません。
政治家こそ、戦後に闇米を拒否して亡くなった判事さんを見習うべきでしょ。
きっちり収支は出していただきましょう。清廉潔白というのはお金では動かない人のことと思いますが。
政治家は勝手な使い方をしながら、我々は森林環境税など今月から徴収されるんだそうです。なんで~!!
あれこれなんだかんだ、国民から巻き上げようとするってどういうことでしょうか。
森林環境税を取るなら、東京の外苑はじめ今伐採問題になっているところは全部中止して、森林を守るために使っていただきたいです。もちろん、1円たりとも間違わずに収支を出してね。
古本食堂 新規開店
出身作家原田ひ香さんの新刊本が出ました。大人気の「古本食堂」第2弾です。
「古本食堂 新装開店」(角川春樹事務所刊)
私は、この本が大好きです。好きな理由は大きく考えると2つあります。
もちろん、原田ひ香さんの物語の紡ぎ方の魅力には当然惹かれるのですが、何と言っても大好きな本と大好きな料理の2本立てというのがたまりません。大好きの2乗?
もう一つは登場人物のやさしさ、想いはすれ違ったりしても、誰もが人を想う心を持っていて、読んでいると気持ちが和んでくるのです。
第1弾の「古本食堂」は亡くなった兄の遺志を継いで妹の珊瑚と親戚の大学院生美希喜が古本屋をやることを決意するお話です。第2弾は、古本屋の片隅に新たにカフェを作るのですが、珊瑚が故郷北海道へ行ったきりに・・・。
で、私の一番好きな本と料理ですけれど、
第1話 森瑤子「イヤリング」と川端康成「掌の小説」と日本で一番古いお弁当屋さん
第2話 侯孝賢監督「珈琲時光」と「天ぷらいもや」
第3話「カドカワフィルムストーリーWの悲劇」と豊前うどん
第4話 昭和56年の「暮らしの手帖」と「メナムのほとり」
第5話 伊丹十三「お葬式」日記と「マルサの女」日記と「なかやの鰻」
最終話 「京都『木津川』のおひるご飯」と中華料理店のカレー
思わず第2弾の目次を並べちゃいましたけれど、これだけでウルウルワクワクしませんか。
神保町という古い本屋街と学生街の知的な香りのする場所で、心優しい人たちが出会い、お客様が求める古本を選んでくれるんです。
第2弾では、美味しい珈琲までついてくるんです。なんででしょう、内緒(笑)お楽しみに。
原田さんは、本当によく美味しいもの、美味しいお店をご存じで、それは「食」というもの大事にしているからなのだと思います。
「食」って生きることに繋がっている、イヤ「生きること」そのものなのだと思うのです。
そこに人の想いや生きかたが入っている、だから原田さんの本に出てくる美味しもの美味しい店は、人生の一つの道のりだと私は思っています。
美味しいものを大切にすることは、大事に生きることに通じる気がします。
ま、私が食いしん坊だからかかもしれませんが。
食に興味のない方もいらっしゃいますが、確実に勝手なまったくの私見ですが、「もったいない、人生半分損している」
原田ひ香さんの「古本食堂 新規開店」は、心もお腹も暖めてくれます。
第1弾「古本食堂」を読まれていない方は、こちらから読まれることをおススメします。
もちろん「古本食堂 新規開店」だけでも十分満腹していただけますが、人生をちょっと多めに楽しんでいただければと、お勧めする次第です。