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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

知性・教養のありか

ドラマとは変化である はじめちゃんと後藤さん

知性教養

シナリオ・センター代表の小林です。東京はすごい大雨でしたが、今は上がってきたようですが、朝はびっくりするような大雨で、びしょ濡れになりました。

ロクな議論もしないまま、勝手な自分たちに都合の良いことだけきめて国会は終わりました。
なにも変えていない政治資金規正法改正に「改革をやるんだという決意を示したことに意義があるものだ」と驚くようなことを平気で言えるお上に、唖然とするばかりです。
いやいや形ばかりの決意なんかに意義も意味もないです。
こんな改正に効果はないと思っている国民8割なのに、国民の声をまったく無視した改正案、さすがにここまで愚弄されたら、いくらなんでも、国民のみなさん怒りましょうよ。
企業献金、政治パーティーはやめる気もなく、パーティー券購入者公開もいくつもやれば元の木阿弥という抜け道づくり。
政策活動費の収支を公開すると言っても10年後、透明性のない資金移動も脱法行為といわれても知らん顔、連座制もなく政治家への罰則は曖昧、第三者機関の設置も全く具体的でない。
これって、どこが改正なの?と驚くより、平気でこれを改正と言えることに人間としての品性を疑います。

内田樹さんが「少し前までは権力・財貨と文化資本はいちおう『ワンセット』でした。
でも、ある時期から(わりと最近)、権力と財貨を持った人間が文化資本をゴミ扱いするようになった。
無教養で半知性主義的であることが強者富者になるための『条件』と言わぬまでも『捷径』だと信じられるようになった」とおっしゃっていました。
いやあ、困りました。知性・教養のある人たちがお上でなければ、国心も、人心も壊れます。

変化

7月初めに150期シナリオ作家養成講座が修了します。
シナリオ・センターのメイン講座であるシナリオ作家養成講座は6ヵ月なので、結構長く感じられる方が多いようです。でも、入学して授業を重ねていくと、修了式の感想のほとんどが「あっという間でした」
やってみて初めて感じることなのですね。

シナリオ・センターではシナリオ作家養成講座、8週間講座、通信講座、そして本科・研修科のゼミナール、すべてに課題があります。
その中でこの十年くらい書きにくいと言われている課題があります。
「ラブシーン」「喧嘩」。盛り上がるところ、見せ場の勉強です。
最近は、日常そのものの人間関係が淡白なっているのでしょうか、感情が高まるところは描きにくいとおっしゃる方が増えています。
ここがドラマの肝なんですけれどねぇ。
昔、夏期合宿で「ラブシーン」を5枚で描いてもらうという授業をやりました。そうするとほとんどが二人の関係は前から好きだったとかの描写が多かったのです。
うまい「ラブシーン」とは直接的に表現しない、直接表現しないで「好きだ」という気持ちがわかってこそです。
「小道具」を使う方法だってあります。
新井一はいいました「できればラブシーンになるシーン、今まであまり関心持たなかったのに、『そんないいところがあったのか』と気持ちが変わるところを描くといいですね」と。
そう、「ドラマとは変化である」
主人公が、様々なことを経て変わっていくことがドラマの面白さなんです。
「最後までできるかなぁ」と思っていた入学式から「あっと言う間だった」と感想を述べるであろう修了式の皆さん、変化です。(笑)でも、物語はまだ途中、次の変化へと進んでいただきますよ。

ドラマは人間を描くこと、そして変化があること。
どっかの国のお上のように人間性もなく、変化もできない人はドラマにもなりません。

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