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人物の描き方 描きすぎないということ。

シナリオ・センターのシナリオ作家養成講座 授業風景

『人物を描く』というと、人間の欲望や闇の部分を描くことこそ人間を描くことである。

と思いがちです。確かにそういった面も人間を描くことになるし、面白いと思いますが、決してそれだけが人間を描くことではないのではないか?と個人的には思っています。

『性悪説』(人間の根底には悪が潜んでいること)が、まるで真理であるかのような固定概念がありますが、個人的には性悪説だって描き方のうちの1つに過ぎないんじゃないか。

ただ僕は、その固定概念を創作の力で変えることが出来ると思います。

もっと発想のフィールドをもっと広げて、悪を神格化しすぎない、人間は良い人しかいないんだ!みたいなテーマの作品作りだってありなんじゃないでしょうか・・・

と思う今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

無類のおせんべい好き、今もおせんべいをばりぼり食べながら書いている118期チューターの田中です。

 

8月3日は、『人物の描き方』パート1の講義でした。

文章表現と演劇と映像におけるキャラクターの描かれ方の違い、登場人物の種類、紹介の仕方などのお話でした。来週も人物の描き方ですが、また今回とは違った、とっておきの技術を浅田講師からお教えしますので、お楽しみに。

 

講座でもお話がありましたが、主人公はラウンドキャラクターとして描くべし!

創設者の新井一はそう言っております。

具体的に言うと、人物Aの職場での姿、家庭での姿、飲み屋での姿……といったように、様々な場所で人物Aがどのように立ち振る舞うかを考えると、イメージとして立体的(球体)に描ける、ということです。

 

なるほど!と思って、さっそく人物それぞれに履歴書を作り、出てくるすべてのキャラを色んな場面に登場させて描いていこう。というのは、ちょっと違いますね。

人物それぞれに履歴書を作る。ここまでは素晴らしいと思いますが、主人公以外を主人公のようにドラマ内で多面的に描くと、ドラマがとっちらかってしまいます。

シナリオの尺は、大体長くても2時間程度です。

その中で全員分を描こうとすると、何がなんだかもう分からなくなってしまいます。

 

脇役はセミラウンドキャラクターといい、主人公を『球』で描くとしたら『半球』的に描きます。

端役はプレートキャラクターといい、役割をこなすキャラクター、平面で描きます。

ちょっと出てくるウエイトレスとかそのような類ですね。

エキストラはセリフが無い端役。ほとんどキャラクターを描きません。

 

これらは、主人公のようにドラマ内では多面的に人物を描きません。

 

あえて描かないことは、一つの大切な要素です。

伝えたい感情やテーマが、全員分のキャラクターを球で描くことで、伝わらなくなってしまってはもともこもありません。冒頭で、僕はシナリオについて思うことを書きました。

でも最後におせんべいをばりぼり食べていると書きましたが、おせんべいのことを伝えたことでなんか信憑性もなくなったし、シナリオの持論を伝えたいのか、おせんべいが好きであることを伝えたいのか、よくわかりません。

おせんべいのことを書かなければ、真摯にシナリオと向き合ってる田中だったのに。

シナリオのことを書かなければ、無類のおせんべい好きの田中だったのに。

(実際は、書きながら食べてはいません。うそついてごめんなさい。)

 

僕はシナリオもおせんべいも好きですが、キャラクターの性格や設定が決まっても、

敢えて描かない部分を作る、ということも1つのアイディアといえるかもしれませんね

 

以上、チューターの田中でした。

 

 

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