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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

型を知る

歌舞伎十八番「勧進帳」(筋書)

バカにしないでよ~♪

シナリオ・センター代表の小林です。昨日はお休みをいただきました。
高校の友人の一周忌にグループ仲間とお墓参りに行ってきました。60年近くの付き合いが、急に途絶えるというのはとても寂しいです。
無理にでも転院させればよかった、コロナでなかったら…など等と嘆きの言葉が、友人たちの口からこぼれます。今更仕方がないことと思っても、後悔をしだすときりがありません。
お墓に手を合わせていたら、急に雨が・・・涙雨でしょうか。

先日NEWS23で、小川キャスターが、自民党の総裁候補9人に、朝日新聞のスクープ旧統一教会総裁室での写真を踏まえて、「総裁になったら旧統一教会の再調査をする方、手を挙げて!」と問うたところ、9人誰一人手を挙げず、シーン。この沈黙は何?
何故、手を挙げられないのか、旧統一教会はそれほど自民党にとって大事なんですね。
国民総選挙だったら「やる!」と明言したらどっと票が入ると思いますが、自民党内では「それをいっちゃあ、おしまいよ」なんでしょうね。
裏金議員に対しても「不記載の方」と言ってごまかしたり、何一つ改革しようとしない最低な総裁候補たちです。
国民を締め付ける憲法改正だけ前向きで、自分たちの悪行には目をつぶることが全く平気な最低な党です。
旧統一教会も、モリカケサクラも、裏金も、文通費や政治資金もetcetcもな~んにも手を付ける気がない。
写真に映っていても記憶も記録にないという人が党を牛耳り、用ナシの首相とはいえまだ首相は「再三説明させていただいた」と。丁寧な説明はおろか調査すらしていないくせに最後の最後まで嘯く。
こんなことがまかり通ると思っているとしたら、私たち国民はバカだと思われているということです。
総裁選挙は、私たちに選挙権はありませんが、総選挙では私たち国民が権利を握っているのです。
こんな国民をバカにしている人たちに国を任せるなど、とんでもない、ゼッタイできません。

9月の歌舞伎座は、亡くなった二代目吉右衛門丈が初代の功績をたたえるために始めた秀山祭です。
夜の部を観劇していきました。
演目は「妹背山婦女庭訓(いもせやまおんなていきん)」と「勧進帳(かんじんちょう)
「妹背山婦女庭訓」は玉三郎さんの気高い美しさと気品に圧倒されながら、それを受ける松緑さんの大判事清澄のうまさ、成長ぶりに酔いしれました。
「勧進帳」は吉右衛門丈の教えを心に幸四郎さんが弁慶、富樫に菊之助さんという配役。
「勧進帳」は歌舞伎十八番の演目ですから、何度も色々な方の弁慶、富樫を見させていただいているので、ついつい比べてしまいます。
「勧進帳」の弁慶は、吉右衛門丈が何度もおやりになっていらして80歳での上演を夢みた役で、夢がかなわなかった吉右衛門丈の芸を継ぐべく幸四郎さんは頑張っていらして、大熱演でした。

歌舞伎の型は、伝承されていくものなので、どれだけきちんと基本を受け止めて、自分のものにしていくかその見極めがとても難しいと私は思っています。
故勘三郎丈が「型を知って型を壊せば型破り、型を知らずして型を壊せば形なし」とおっしゃっていましたが、これはすべての芸事に、いや、ものごと全てに通じるものだと思うのです。
基本の型ができていてこそ、新しいものが生まれてきます。うわべだけなぞってもダメで、基礎力というのはきちんと落とし込んでこそのものです。
私が歌舞伎を好きなのは推しがいるからというのもありますが(笑)、同じ演目、役を、違う役者さんが演じることの違いを見ることができる面白さがあります。
素晴らしいと思うこともあればガッカリすることもあります。
うまくなる役者さんに共通なことは、どなたも基本の型をきちんと学び、先達に教えを乞うことに積極的な方です。
それにしても、歌舞伎役者さんはめちゃくちゃ体幹を鍛えている、これももちろん基本の基本なのでしょう。
体幹がしっかりしていないと見得を切っても決まりませんものね。
創作も基本を身につけて、美しい見得を切りたいものです。

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