冤罪
シナリオ・センター代表の小林です。静岡地裁は58年待ち続けた袴田巌さんの無罪判決を言い渡しました。
袴田さんを有罪とした元の裁判の証拠には「三つの捏造」があり、袴田さんが「自白」したとする検察官の取り調べ調書は黙秘権を侵害し、非人道的な取り調べで獲得された虚偽のものだとしました。
91歳の姉が88歳の弟の無実を信じて戦ってきました。ご本人の弟巌さんは長い拘禁から心神喪失になっています。
國井裁判長は「この裁判にものすごい時間がかかっていて、裁判所は申し訳ないと思っています。裁判所は自由の扉は開けました。まだ閉まる可能性があります。
1回目の公判で『真の自由を巖さんに与えてください』とひで子さんは言いましたが、裁判所は真の自由を与える役割ではない。控訴ができる。確定までもうしばらくお待ちいただきたい」
最後には「心身ともに健やかに、ひで子さんの健康を祈ります」
時折言葉を詰まらせながら語りかけたというニュースを見て、「虎に翼」はあるのだなと。
まだ検察が控訴をする可能性はありますが、もうやめて欲しいと思います。
警察、検察は何故証拠を捏造をしなければならなかったのでしょうか。冤罪はどうして生まれるのでしょう。
「間違いなくこの人物が犯人だ」という確証がない限り、有罪判決を言い渡すべきではないという「疑わしきは罰せず」という言葉は通用しないのでしょうか。
刑事事件とは、本質的に違うのかもしれませんが「裏金」の証拠もあるのに、不処分になる人とならない人の差は何でしょう。コンビニでおにぎり一つ盗んでも逮捕されるのに、税金を湯水のように使っても逮捕されないのは何故でしょう。
疑問に思うことは声をあげないと変わりません。
声をあげても無駄と思うことがあっても声をあげ続けるしかない、諦めないことが徒手空拳の国民ができる唯一のことだと思います。
三毛猫ホームズのオペラ塾
出身作家赤川次郎さんは、シナリオ・センターが創設した初めの頃に学ばれていらっしゃいましたが、すぐに小説家としてデビューされました。
もうその頃に関わられた方々は鬼籍に入られてしまいましたが、亡くなられた東宝プロデューサーの市川久夫さんから「とてつもなくうまい若者がいる」と新井一に紹介されたという話をお聴きしたことがあります。
新井一は、一切自分が育てたとか関わったとかいうことを言わない人だったので真偽のほどはわかりませんが(笑)
日比谷図書館で行われている「日比谷オペラ塾」は、作家集団講師で、フェニーチェ劇場友の会(イタリア・ベネチアのオペラ座)を運営している新井巖講師が、オペラ初心者から愛好者まで楽しめるようにと主催しているものです。
今回は、出身作家の赤川次郎さんが「歌と私」と銘打って講演されるそうです。
赤川次郎さんベストセラーご存じ「三毛猫ホームズ」シリーズは1978年に生まれてから今日まで46年、50冊以上書かれています。
そのほかにも「幽霊」「三姉妹探偵団」「杉原爽香」などのシリーズなど年に10冊近く描かれるという健筆ぶり。その創造力はどこからうまれてくるのだろうと驚くほどのすごさです。
赤川さんは、文壇きってのオペラ通として知られていらして、小説「三毛猫ホームズの歌劇場」(KADOKAWA)ではウイーンのオペラハウスを舞台にされ、オペラへの愛と情熱が満載のエッセイ「三毛猫ホームズとオペラへ行こう!」(朝日新聞出版)なども描かれています。
そんな赤川次郎さんのオペラへの情熱が、創作へと繋がっているのではと思います。
オペラ好きの方、オペラの魅力を知りたいという方はもちろん、オペラに興味にない方でも、赤川次郎の作品の肝を知ることができるのではないかと思います。
10月10日(木)19:00~20:30 千代田区立日比谷図書文化館で。
お申し込みは日比谷図書文化館のホームページからまたは03-3502-3340で。