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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

世界へ

シナリオ・センター式物語のつくり方(日本実業出版社)韓国版

ノーベル平和賞

シナリオ・センター代表の小林です。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞したニュースに先週は歓喜しました。
ノーベル平和賞をもらったからといって、核廃絶にすぐ結びつくわけではありませんが、少なくとも世界で唯一の被爆国である日本「核兵器のない世界」を訴え続けてきたことが認められたのです。
日本被団協の広島と長崎の生存者の方々が必死に訴えてきたこと、世界に人々の記憶に残すためにたゆまぬ努力をされてきたことが、ようやく陽の目を浴びた感じがします。

腹立たしいことに、これは日本のお上の努力でもなんでもありません。
お題目のように「核兵器のない世界」というものの、被爆者の方々に対する支援も核禁条約も批准しないろくでもないお上です。
日本被団協の田中代表委員(92)が米国の核兵器を共同運用する「核共有」に石破茂首相が言及していることについて、「論外。怒り心頭だ。核の恐ろしさを知っているなら考えなさいと言いたい」と批判したのはもっともなことだと思います。
田中さんは92歳です。1945年8月あの日から、どんな想いで暮らしてきたのか、被爆者の方の身体に心に残っている爪痕をどうして無視できるのでしょうか。
自分たちの悲惨な姿を「見せもの」として見せていいからと被爆証言をし続けた被爆者の方々の志を、どうして平気で日本のお上は無視し続けることができるのでしょうか。
世界が核兵器増強に向かっている今こそ、ノーベル平和賞を盾に「核廃絶」へ向かうように力注ぐのが日本のお上の仕事だと思うのですが、このていたらく。腹だたしいこと、この上なし!!
こんな日本を引っ張ってきた与党を許してはならないと思います。
選挙ももうすぐです。
ノーベル平和賞が日本被団協へ贈られた想いをぶつけましょう。原発=核だということもお忘れなく。

物語のつくり方

シナリオ・センター「一億人のシナリオ。」統括の新井一樹の著作「シナリオ・センター式物語のつくり方」が昨年8月に上梓され評判を博しましたが、ついに5万部までいきました。やったぁ!!
この手のノウハウ本ではびっくりの売り上げなのだそうです。
そして、この「シナリオ・センター式物語のつくり方」は、なんと韓国版と台湾版が出ました。
新井一の「シナリオ基礎技術」「シナリオの技術」も韓国版がでていますが、韓国版と台湾版が同時に出るとは、びっくりです。

新井が存命の時に、韓国シナリオ作家協会の崔副会長が毎年、確か5~6年くらい続いたでしょうか、シナリオの基礎技術を学びにおいでくださいました。
まだ韓国が映画産業に力を入れる前で、なんとか盛り立てようとシナリオの基礎技術を使って、韓国のシナリオライター志望の方々に教えていらっしゃったのです。
それから30年以上経った今は、すっかり韓国の映画業界に日本は押されてしまって、日本は後進国のよう。
韓国のドラマ、映画は、シナリオが卓越、めちゃくちゃ面白いです。
そんな韓国で新たに「シナリオ・センター式物語のつくり方」が発売される、嬉しいです。
もう一度、よりわかりやすくなったシナリオの基礎技術を韓国の方々に学んでいただけるとしたらとても光栄です。
戦うのではなく、こうした文化交流ができることが一番嬉しいことですし、素晴らしいことだと思うのです。
韓国、台湾のシナリオライターを目指す若い方々に読んでいただき、共に切磋琢磨して、映像文化を高めていけたらと思います。
折しも、韓国のハン・ガンさんがノーベル文学賞を受賞されました。
私はまだ読んだことがありませんが、ハンさんの作家の視点は驚くべきものだと言われています。
アジアに限りませんが、世界中で広く色々な才能とぶつかり合って、より魅力的な創作を競争して生み出して行けたら素敵ですね。

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