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しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。

審査員を魅了する登場人物
第18回南のシナリオ大賞 受賞者に学ぶ

第18回南のシナリオ大賞 大賞受賞/ 審査員を魅了する登場人物

第18回南のシナリオ大賞。応募総数209篇(前回252篇)の中から、天見ろねさん(大阪校研修科)の『庭を見る二人』が大賞を受賞。

※『私の声が嫌い』で優秀賞を受賞された両角美貴子さん(研修科)のコメントはこちらから。
講座の宿題「20枚シナリオ」が基に/第18回南のシナリオ大賞 受賞者に学ぶ

受賞を記念してコメントをいただきましたのでご紹介。
南のシナリオ大賞HPの「第十八回南のシナリオ大賞最終審査会ドキュメント」にはこの作品の講評が掲載されており、「登場人物3人のキャラが立っています」「特徴的なのは、登場人物全員に真剣味がないんですね。それが一つのトーンになってこの作品の魅力になっている」とありました。この講評だけで審査員の方々が登場人物のキャラクターに魅了されていることが分かりますよね。

南のシナリオ大賞HPにはこの作品のシナリオが掲載されています。「コンクールで賞をとりたい!」という方は、このシナリオとともにこれからご紹介する“作者の言葉”を是非お読みください。(広報・齋藤)

「会話の中で “ん?なんだろう?” と思うようなことが表現できれば」

=受賞作『庭を見る二人』あらすじ=
借家から退去したくない高齢女性と、退去させたい業者の若い男。立場とうらはらに二人は仲良くなっていき、男は上司に怒られている。退去を拒む理由を聞く男に、女性は思わぬことを打ち明ける。昔、庭のムクゲの木の下に何かを埋めた、それを置いていけないのだ、と。よからぬことを想像する男。それは本当のことなのか、それとも嘘か。二人の不思議な関係はまた続いていく――。

――まずは受賞のご感想を。

〇天見さん:「南のシナリオ大賞」に応募したのは今回が初めてです。受賞作品やHPに掲載されている講評が魅力的だったので出してみようと思いました。

大賞をいただいて。ありきたりな言葉になりますが、とても嬉しかったです。何よりも、審査する方々に、少しでもこの作品を面白いと思ってもらえたということに大きな喜びを感じています。

――ラジオドラマを書こうと思ったキッカケとは。

〇天見さん:ラジオが好きで、NHKのFMシアターや青春アドベンチャーなどを折に触れて聴いています。そのため、シナリオ・センターに通い始めたときからオーディオドラマにも興味がありました。いろいろなジャンルの話を楽しんでいるうちに、自然と書いてみたいと思うようになりました。

――受賞作『庭を見る二人』を書こうと思った経緯を教えてください。

〇天見さん:縁側が好きなので、そこを舞台に、登場人物が本当のことを言ったり言わなかったりする話を書こうと思いました。表面だけではわからない、それぞれの思惑や、ほのぼのとした中にある違和感など、会話の中で「ん?なんだろう?」と思うようなことが表現できれば、と思いました。

――今回の作品で登場人物のキャラクターを設定する際、どんなことを意識しましたか?

〇天見さん:「どのような人物なのか」をそれぞれの立場から考えていきました。登場人物はみな自分勝手で好きなことを喋っています。個人的に、話が噛み合ったり噛み合わなかったりすることに面白みを感じるので、そうしたやりとりがキャラクターを通して全体の雰囲気を作っているのかな、と思います。

――「音で表現するラジオドラマだからこそ 特にココをこだわった!」という部分はありますか?

〇天見さん:オーディオドラマ(ラジオドラマ)なので、頭にパッと光景が思い浮かびやすいように構成をシンプルにしました。誰が何を話しているのか、わかりやすいように会話にも気を配りました。でも振り返ると、話の内容や技術面に改善・研究の余地がたっぷりあるな、と感じています。

「シナリオ・センターで学んだ基本的な書き方が自然と生かされた」

――シナリオ・センターが提唱するシナリオの技術は主に映像ドラマを書くことを想定していますが、この技術はラジオドラマにも活かせるのではないかと思います。今回、何か役に立ったことはありましたか?

〇天見さん:映像であってもオーディオであっても、人間同士が関わるドラマを作るという点は同じなので、シナリオ・センターで学んだ基本的な書き方は自然と生かされたと思います。

普段のクラスでは課題ごとに知見が得られ、みなさんが書かれるシナリオに驚いたり感心したりしています。当たり前かもしれませんが、同じ課題でも誰も同じ話になることがないのが面白く、他の人の創造性に触れることが単純に楽しいです。

――「ラジオドラマを書いてみたい」「ラジオドラマのコンクールに応募したい」という方がたくさんいらっしゃいます。ラジオドラマを書く楽しさや魅力、おすすめの勉強法など、何かメッセージをお願いします。

〇天見さん:オーディオドラマは、SEやモノローグを考える楽しみがあるので取り組みがいがあると思います。勉強法については私も模索中ですが、シナリオ・センターでの学びは支えになります。また「南のシナリオ大賞」のHPではこれまでの講評や選考ドキュメントが読めるので、とても参考になります。書いてみたいと思ったときが“書きどき”かもしれません。みなさんと一緒に、私自身も楽しく書いていきたいと思っています。

*     *     *

これまでにも、南のシナリオ大賞で受賞されたシナリオ・センター在籍生・出身生が沢山いらっしゃいます。
こちらも併せてご覧ください。

▼第18回南のシナリオ大賞(優秀賞受賞)
講座の宿題「20枚シナリオ」が基に

▼第17回南のシナリオ大賞
ラジオドラマならではのセリフ

▼第16回南のシナリオ大賞
優秀賞 谷口あゆむさん&橋本直仁さん
 
▼第15回南のシナリオ大賞
大賞 荻安理紗さん&優秀賞 竹上雄介さん

▼第14回南のシナリオ大賞
大賞 竹田行人さん

優秀賞 境田博美さん

▼第12回南のシナリオ大賞
優秀賞 山下蛙太郎さん

「基礎さえしっかりしていれば、いま書いているライターぐらいには到達することは可能です」と、新井一は言っています。

“最初の一歩”として、各講座に向けた体験ワークショップもオススメです。

※シナリオ作家養成講座とシナリオ8週間講座は、オンライン受講も可能です。
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過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
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  • 日本中にシナリオを!
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