危機管理
シナリオ・センター代表の小林です。成人の日が1月15日から年によって変わるようになって、成人の日を祝うことをどうも忘れてしまいがちです。ニュースで始めて知って、そうかと思うくらいになってしまいました。
またまた1月に九州で大きな地震。8月の余震という話もあり、南海トラフ地震を誘発するものではないと気象庁は発表ながら、巨大地震が迫っていることには間違いがないと言われるとドキドキしてしまいます。
九州の皆さん、この寒さの中で大丈夫でしょうか、くれぐれもお気をつけてお過ごしをと願います。
さてさて、お上はどう動くのでしょうか。
危機管理のないこの国ですが、ここまでどこで起きてもおかしくないと言われているのですから、今からでも対策を考えて欲しいと思います。
万博で豪華絢爛なトイレを作るならその予算を減らし、オスプレイの購入をやめて、せめて生活に、健康に一番大事なトイレトレーラーを全国に配置しましょう。そのくらいのやさしさをください。今だって能登では困っているのですから。
トイレがちゃんとしているだけで、避難生活は全然変わるそうです。生命の源ですから。
そして、体育館などを避難所にするのではなくホテルや旅館、またはイタリアみたいな簡易ハウスとか人間として住めるところを、どうしてもできないなら、昨日TBSの情熱大陸でみたインスタントハウスや段ボールハウスなどをどこの地域でも設置できるように準備しておいてほしいです。
なにかと言うと想定外というけれど、地震は想定外ではないです。日本は地震大国なのですからどこで起きてもおかしくないと想定しているべきことなのです。
能登だって、あの半島の交通手段、道路の整備などをちゃんとやっていればあそこまでにはならなかったという話ですし、原発がどれだけ危ういといわれても原発のあるところの避難路もきちんとできていないことに無頓着というのはまったくおかしいです。
ま、お上は自分と金づる以外はどうなっても気にならないのですよ。
国民はただの数字でしかなく、何人、何千人亡くなろうと痛くもかゆくもない。
一人一人に大事な家族がいて、それぞれが必死に生きていることを想像だにしないのでしょう。
この寒空に停電した能登半島での暮らしを想像できますか。
余白のアートフェア~MARGINAL ART FAIR~福島広野
阪神淡路大震災から30年、東日本大震災から14年経とうとしています。
被災者でない者にとっては、過去のことになっていっているのでしょうけれど、被災者の方々は過去にはなりません。
時薬は、少しずつ効いては症状を和らげますが、決して全快はしない、失ったものは戻りません。
東日本大震災の被災地であった広野町で、「余白のアートフェア~MARGINAL ART FAIR~福島広野」が1月25・26日の両日行われます。
広野町も原発事故により、全町が緊急時避難区域となりましたが、現在では全町民の9割が町内に帰還されたとのことです。
こうした経緯から広野町は浜通り12市町村の復興の前線基地となり、津波と原発事故の爪痕からこの地域を蘇らせるための活動をし続けています。
丘の上には、双葉郡内の県立高校が震災の影響で学校ごとの避難を続けざるを得ない中、双葉郡に帰還した子どもたちが学びを続けられるようにと設立した福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校があります。
地域の活性化を目指し、広野町の魅力やアートの良さを、未来への希望を、届けたいと「余白のアートフェア~MARGINAL ART FAIR~福島広野」が開かれます。
MARGINALは、「余白」を意味する言葉ですが、「辺境の」「境界領域の」「二つの文化に属するがどちらにも十分には同化していない」という意味があるのだそうです。
被災地と被災地でない場所にいる者同士が、融合できるのは難しい事かもしれませんが、当事者でない私たちは、こうした町の活性化のお手伝いをすることぐらいはせめてできるのではと思いたいです。
誰もが心の片隅に残しておくべき、忘れてはならないものであることを今一度確認してみてはと、九州での地震に言われた気がしています。決して他人事ではないということも。
私たちができることは何か、常に想像力を働かせていければと思います。