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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

学び

名画で学ぶ世界史(成美堂出版)

やさしさ

シナリオ・センター代表の小林です。今日の東京は、大雪に見舞われている方々に申し訳ないほどの青空です。
それにしても八潮の陥没では、懸命な作業にも関わらず行方不明の方がいまだ救出もままならない状態で、一体どうなるのでょう。
節水している越谷の友人にお見舞いメールをしたら「トイレやお風呂で流す下水が、あの運転手さんのところ流れていくかとも思うと、本当に切なく申し訳ない気持ちでいっぱいになります。御家族のお気持ちはいかばかりかと。」と返信がきました。
想像力を持っている人はこういう風に他人を想えるのだなぁとしみじみいい友人を持っていることに誇らしく思いました。
それにしても、中居さん始め、フジのトップ、検察のトップ、元維新衆議院議員など等数え上げたらきりがありませんが、人を想う気持ちの微塵もない人が多いことに腹立たしく思います。

お上はお上で、自分達を大事にしてくれる大企業ばかり守り、下々が飢えようが、病気を治すことができなかろうが、家を失って寒さに震えていようが、関係ないんですよね。
こんな寒さに見舞われている日本、せめてお上が心暖かくなるようなことをして欲しいです。

とりあえずよかったこと。
お上が森友文書判決を受け入れて上告を断念しました。雅子さん、よかったです。
でも、これで終わりじゃない、問題は開示すること。
黒塗りだらけではなくね。何故黒塗りにしなくてはいけないのかこそが大きな問題ですが、安倍政権以来文書を残さないことも増えました。
人に見せられないということは、都合の悪いことばかりしているのだろうと見当はつきます。お上がそれをやってしまったら国は滅びます。
だから、国民の知る権利は大事なのです。

想像力

本科在籍の竹内麻里子さんが「名画で学ぶ世界史」(成美堂出版)を上梓されました。
竹内さんは大学院で美術史学を学ばれて、ヴェネチア大学でもイタリア美術を学ばれたそうです。
私は絵画鑑賞が大好きですが、自分の感覚で見たいのを見るだけで、美術館でも、きちんと全部みるわけでもなく、さらっと見るもの、長くみるもの・・・より分けて好きなものしか見ないタイプです。
絵画の説明を読むのは好きですが、深く読んでもいず、ちゃんと覚えてもいません。

この本を拝読して、絵画は世界史なんだと初めてわかりました。
その時代の画家が、どのようにその時代を感じて、なにを描きたかったのか、画家の想いは、歴史とリンクしているのですね。ちゃんと見なくっちゃ。
ふと、ノーベル文学賞を韓国人作家として初めて受賞されたハン・ガンさんのお話しを思い出しました。
「世界各地で戦争や虐殺が絶えず、多くの人が命を奪われている今、文学が作家ができることはなにか」と問われた時、
ハンさんは「このような真っ暗な状況の中で希望を見出すのは、ほとんど不可能と思えるほどきつい想像力を必要とする。
しかし人間は生きている限り、想像しないわけにはいかない。
希望と文学には共有する点がある。文学ですることもまた、粘り強く想像することだ」

名画も名作も、その時代の創作者の想像力が生み出していったのだと思います。
想像力こそが、その時代の創造性を創り上げていくのでしょうか。
であれば、混沌とした社会の中で希望を見いだし、想像力を駆使して、私たちも新たな創造物を創り上げていけるのだと思います。

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