駆け引き
シナリオ・センター代表の小林です。もう明日は28日、2月もあっという間に過ぎようとしています。
明日はちょっとお休みをいただいて、息抜きをしてきます。55周年にむけてのエネルギー補充ということで。この歳になると理由はいくらでもつけられます。(笑)
ここのところ、予算の駆け引きを見ていると、どうもやっぱり国民は置いてきぼりにされているような気がしてならないのですが、どう思いますか。
野党と協議しなければ成立しないという政治的には正常な状態ではあるのですが、それが正常に見えないのですね。
本来、何が必要で何がいらなくてどうお金をもってくるのか、きちんと考えないといけないことですが、ずーっと勝手にやってきた与党自民党は、どうもその癖が抜けないらしい。
かといって、野党が国民のことを思っているかと言えば、自分たちの権力を増大させることだけに主眼を置いているみたいだし、どっちもどっちで、結局、国民の暮らしが良くなるように見えないのですが。
あれこれ予算が足りないというなら国民だけに押し付けないで、自分の身を削ってみてはいかがですか、与党も野党も。
で、私は本気で国民のことを考えるなら(考えるはずもないけれど)、まずは自分たちの報酬を減らすことから始めて欲しい。
世界中の議員報酬と比べても3位というとてもたくさんお渡ししている日本の議員報酬ですから、せめて誠意を見せて見ろよ!と言いたい。1日3食食べられない子供に手を差しのべて見ろよ!
シンガポールが一番多くもらっているけれど情勢にあわせての変動制です。今なら半分にしてもいいと思いますが、日本の議員報酬。
もしも明日ぼくの足がなくなったら
昨日は「犬と戦争 がれきの町に取り残されたサーシャ」をご紹介した舟崎泉美さんは、ノンフィクションも書かれました。
「もしも明日ぼくの足がなくなったら」(Gakken)
2022年3月に舟崎さんは「ギソク陸上部」(Gakken)というパラアスリート小説をお書きになりました。
その時に取材したことを、小説にするだけではもったいないと、もっと多くの子どもたちに障害と向き合ってほしいと、ギソクや車いすを使われるようになった5人の方の実際を本にしました。
小説はあくまでフィクションですから、感動はしますが、事実として届かない部分もあり、もどかしさがあります。
今回の「もしも明日ぼくの足がなくなったら」は、足を失った方5人の実際のお話しです。
5人の方のお話しで感じたことは、健常者と言われる私たちのなんという見方の狭さ、想像力のなさ、偏見と傲慢さです。
足を切断された時はどなたもメンタル的にも肉体的にもつらい日々を送られた過去はおありですが、障害と向き合っている方々は、足をなくした可哀そうな方ではなく、なくなった前と変わりのない方です。
舟崎さんは、ちゃんと知らないといけない。
そして、この社会は互いに支え合うことで成り立っているとあとがきで書いていらっしゃいますが、本当にそうだと思います。
私には目の見えない友人がいますが、彼女は、まったく見えないのに柚子胡椒も干し柿も手作りされ、私は、遠慮なく毎年いただいています。
一緒にでかける時は、出先で目が見えない方が今どんな情報が必要かを教えてくれます。
そのたびに彼女に対してこちらの勝手な思い込みが多々あることに気づかされます。いや、殆どが傲慢な思い込みかもです。
私たちは共に生きています。助けられたり、助けたりお互い様です。
そんなことをわからせてくれる素敵な本です。
子どもだけでなく大人の方にも読んでもらいたいと思います。