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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

このままでは

シナリオライターP子の七転八倒日誌~私はいかにして折れないハートをゲットしたか~(言視舎)

値上げ

シナリオ・センター代表の小林です。明日は春分の日だというのに表参道も雪。北風が冷たい。
大雪のところもあり、ほとんど雪も解けて青空も見え始めた表参道で「雪だ!雪だ!」と大騒ぎするのは恥ずかしいでが、ダウンもクリーニングに出しちゃったので大雪になったらとちょっとドキドキしました。
暑さ寒さも彼岸までと言いますから、そろそろ暖かくなってほしいです。

でも、家計はこれから冷え込んでいきます。
生活の根幹である電気代、ガス代が、4月から上がるみたいです。お米はいつ下がるのでしょう。
色々なものが値上がりし、どんどん下々の生活は追い詰められていくようです。
4月は新年度、新たな門出の時期ですが、新しく大学生になられる方々が奨学金地獄に陥らなければいいがと心配です。
この国は、まじめにコツコツ働いている人、人の嫌がる仕事や大変な仕事をしている人に冷たい国です。
国会で居眠りして嘘ばかりついている人には多額な報酬や恩恵があるのに、介護士、保育士さん、医療関係者、消防士さんなど等、わずかな給料で身体を張って仕事をしている人たちが、少ない給料から税金を持っていかれて、そんな貧乏人から搾取した税金を懐に入れている輩が、居眠りして平気でいるなんて、本当に不愉快で不愉快でたまりません。

この不況は、今まで不況と全く違うもののような気がします。
あまりにも二極化しすぎていて、金持ちと貧乏人の差が開いていっています。
30年にわたる安倍体制がつくりあげたこのろくでもない社会、まずは17万ページも及ぶ森友文書を素早く解明し、政治との癒着、官僚体制を見直し、必要のない国会議員の数を減らすなど、古い体質をぶった切るつもりで身を切る改革をしなければ、本当に日本は立ち行かなくなっていく気がします。
一揆を起こすくらいの怒りを下々のひとりひとりが持って、決して諦めず「おかしいことはおかしい」と声を上げていかないとどんどん世の中は悪くなっていってしまいます。

先輩の言葉

昨日、友人からEテレの「最後の講義」で脚本家の大石静さんが「あなたと同じようなことを言っていたから是非見て」という連絡が来たので、再放送を早速見ました。

大石さんのお話しをお聞きして、友人が「同じようなこと」と言ったのは、育ち方などはまったく違いますが、同世代で、同じ社会を経験してきたからだと思いました。名作生み出す脚本家と同じ思いというのはおこがましいですが。
大石さんと私は1つ違い。70年安保闘争、学生運動を目の当たりにして「何が真実なのか分からない。あの光景を見た時から、私にとって何が大事なのか。自分はどう生きたいのかを、常に問いかけるようになった」そして、「『権力は嘘をつく』と確信をした」と、私もまったくの同感です。

ご自分の幼少期の経験から「ドラマを書く時、人物を多面的に描こうと必ず思うんです。人間は多面的で立体的なものであるという、私のドラマの原点もここで養われたと思う」とルーツを明かし、「行儀のいい人間だけを描いていては面白いドラマはできないっていうのは私の確信で、いつもやっています」と。
大石さんはオリジナルを大事に書かれています。ゼロから構築することがご自分の想いや考えを伝えることができるからだと思います。
元来オリジナルこそが脚本といわれ、小説や漫画の原作を使うものは脚色と区別されていたんですが、今は脚色も、脚本言われています。私はちゃんと区別すればと思っています。
シナリオ・センターは徹底的にオリジナルを書いてもらっています。
大石さんが常に価値観を疑い、自分に問いかけながらお描きになっているように、創作する者はご自分の想いや考えをちゃんと持つ、常に向き合うことが大切だと思うからです。
「本音の8割はみえない。見える2割で、見えない部分をどうわからせるか」大石さんが拘るところです。 映像の原点ですね。
こういう先輩のお話しをお聴きすることはとても大事で、経験の浅い若い方であればあるほど、様々なお話を聴いてほしいと思います。

3月21日金曜日の「theミソ帳倶楽部」は、アニメ「ちびまる子ちゃん」(CX)「あたしンち」(テレビ朝日)などの脚本家 田嶋久子さんをお招きします!
田嶋久子さんのデビューから今に至る経緯のお話、デビューから27年間どのようにして脚本家として業界の荒波のなかを生き抜かれたのかなど、最新著書『シナリオライターP子の七転八倒日誌~私はいかにして折れないハートをゲットしたか~』(言視舎)をもとにお話をしていただきます。

先輩の言葉は、きっとこれから脚本家をめざす方の指針になることかと思います。
私のような年寄りですら、大石静さんのお話しに感銘を受け、触発されています。
アニメ脚本家として活躍されている田嶋さんのエネルギーは、きっと皆さんの力になることと思います。

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