先日、アニメ『ちびまる子ちゃん』『あたしンち』などの脚本を手掛けている出身ライター 田嶋久子さんをお迎えし、公開講座「プロになるための折れないハートの作り方」を開催しました。
講座では、最新著書『シナリオライターP子の七転八倒日誌~私はいかにして折れないハートをゲットしたか~』(言視舎)をもとに、脚本家としてデビューしてから27年間、どのようにして映像業界の荒波を生き抜いてきたか、をご紹介。
※『シナリオライターP子の七転八倒日誌~私はいかにして折れないハートをゲットしたか~』詳細は↓
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784865652840
本書では、新人時代の様々なご苦労とともに、そのご経験を通して、いかに折れないハートを手に入れたかが書かれております。講座では、いろいろな困難を乗り越えた田嶋さんだからこその言葉や考え方をお話ししていただきました。
そして、強いメンタルを保つために田嶋さんが実践されている「インプロ」を、田嶋さんと、当日の進行を担当したシナリオ・センターの新井と、参加者の皆さんとともに実施。
インプロとは、即興演劇の技法をゲーム形式にしたもので、コミュニケーション能力の向上や演劇のトレーニングに活用されていて、田嶋さんによると、協調性・共感性・創造性・挑戦する力を育む効力もあるとのこと。
田嶋さんのお話とインプロの様子から、このように心をトレーニングしていけば、例えば、自分のアイデアを否定されたときもポジティブに切り替えることができるのではないか、と思いました。
そこで、その模様の一部をご紹介。4月9日(水)には、田嶋さんにご担当いただく『創作の発想法とメンタル強化講座』(全3回)を開催します。この講座にご参加いただくと、前向きな気持ちを維持しながら、創作に取り組めることができるようになります。ご参考までにまずはこちらをご覧ください↓
他人にイエス、自分にイエス、今の自分の状況にもイエス
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〇田嶋さん:元来、人間って1日6万回思考していて、そのうち4.5万回ネガティブなことを考えるらしいんですよ。危機管理能力というか本能としてね。対して、ポジティブなことは1.5万回しか考えないらしいんです。
人間の脳は放っておくと、どんどんネガティブなほうに行ってしまうようなんですよ。だから、自分で意識して、ポジティブに考える訓練をしていかないといけない。言い方を変えれば、訓練さえすれば、ポジティブ思考を身につけることができるんですよ。
幸運体質な人はポジティブな人が多いんです。なぜかというと、失敗しても諦めずに挑戦し続ける。挑戦する回数が多ければ多いほど成功する確率も高くなるわけです。
――そこで、ポジティブ思考になるために、インプロ「イエスアンド」を実施。これは、相手のアイデアを否定(ノー)せずに、「なるほどいいね(イエス)」と受け入れてから、「じゃあこうしようか(アンド)」と話を広げていく、というもの。この講座では「シナリオ・センター主催でお花見をするとしたら」というお題で「イエスアンド」を実施しました。
〇田嶋さん:今は、脚本家が1人で脚本を書くというスタイルだけでなく、チームライティングで1つの作品を作っていくという共同作業で進めることもありますよね。
だから、他の人のアイデアを受けて、「ああ、そういう考え方もありますね、じゃあもっとこういうふうにしたらどうでしょう?」と、そこに自分のアイデアをプラスして、第三のアイデアを出せるような人材が求められていると思うんです。
――さらにもう1つ、この講座で実施したインプロ「シェアードストーリー」をご紹介。これは、5~6人でひとつの物語を作る、というもの。ひとり一文ずつ、ストーリーをその場で考えて話してもらいます。ここでは「恋するドラキュラ」というお題でスタート。「昔々、あるところに恋するドラキュラがおりました」というところから始まり、即興で次々に発表してもらいました。完成したストーリーに田嶋さん、感動!
〇田嶋さん:さすがシナリオ・センターの生徒さん、上手!ちゃんと1つの物語ができましたね。
どうですか、皆さん、こんなストーリーになると思っていました?思っていないですよね?
お題を出されたら、「こんなお話にしようかな」「ラストはこういうふうにしようかな」って自分なりに考えますよね。でも、人と一緒にやると、自分の思った通りには行かないんですよね。
「自分が思っているものとは全然違う展開になっていく」というのは、物書きにとってはちょっとつらいですよね。ストレスに思う人が多いと思うんです。
でもね、それを元に戻そうとしなくていいんです。違う展開になっていくのを面白がって、「あ、そっちにいくんだったら、こうしたらどうだろう」と乗っかっていく。そうすると、自分が思いもしなかった、第三のアイデアが出てきて、これまでにない面白いストーリーが出来上がっていく。
こういう経験ができるインプロがまだまだ沢山あって、4月9日(水)開講の『創作の発想法とメンタル強化講座』(全3回)では体験できますので是非ご参加ください。
脚本家としてデビューして、作品を担当したら本打ちに参加することになります。自分が書いて持って行った作品を「これは面白いくない」「これは違う」「このシーンは変えた方がいい」といろいろ言われるわけですよ。
でも今、インプロを通して、「他人にイエス、自分にイエス、今の自分の状況にもイエス」という訓練をしていけば、どんな状況でも対応できるようになります。改善策を考えるには、「なんでこうなるの……」と落ち込むのではなくて、まずは「受け入れる」。これは脚本家として生き残っていく1つのコツだと思います。
「全3回で意識が変わりました!」
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『創作の発想法とメンタル強化講座』(全3回)はこれまでも2回実施しておりまして大変好評を得ております。
今年は4月9日(水)に開講します!
▼お申込みはこちらから↓
https://ad-idea0409.peatix.com/
ご参考までに、これまで実施した際のご感想を一部ご紹介いたします↓
「全3回で意識が変わりました!またお願いします!」
「教えてもらったことを先週からやってますが、ポジティブになり、冷静になった気がします」
「こうやって参加したことにとても意味がありました」
「メンタルの講義は本業(ライター業)にも生かせる内容でとても勉強になりました」
「脳の話は大変興味深くインプットできたのでこれからアウトプットしていきます!」
「修了生で6年ぶりに来ましたがとても勉強になりました、来て良かったです!」
「たくさんヒントをいただき参考にします!」
「トライアンドエラーを怖がらずにどんどんコンクールに挑戦します!」
「プロのシナリオライターになれるまで諦めずに続けようと思います!」
「田嶋先生、企画してさったシナリオセンターのご担当者様、素敵な機会をありがとうございました!」
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「ゼミで課題を発表するのが苦手……」という方や、「脚本家デビューできたものの本打ちが苦手……」という方は、この講座でメンタルを強化しましょう!ご参加お待ちしております。
「シナリオは、だれでもうまくなれます」
「基礎さえしっかりしていれば、いま書いているライターぐらいには到達することは可能です」と、新井一は言っています。“最初の一歩”として、各講座に向けた体験ワークショップもオススメです。
※シナリオ作家養成講座とシナリオ8週間講座は、オンライン受講も可能です。
詳しくは講座のページへ