人命
シナリオ・センター代表の小林です。昨年の10月から月曜日をシナリオ・センターの定休日にしたのですが、なかなか慣れず日曜日と間違えてしまいます。
新しいランドセルを背負った子供たちに出会い、新学期が始まったことに気が付きました。
学校へいきたがらない息子をだましだまし学校へ連れて行ったことを思い出して、ちょっと感慨に浸ってしまいます。
もはや遥か昔なのに、なぜか電信柱にしがみついて泣いていたその光景が、まざまざと脳の中に映像として残っているから不思議です。そんな可愛かった息子もお父さんです。やれやれ、歳をとったはずです。
トランプさんもすごいけれど、日本もすごい。被災地の見殺しはお手のものですが(失礼!)、大阪の吉村さんも万博協会もここまで人の命を軽視しているとは思いませんでした。
前にメタンガスが出て爆発し、その対策として30億円も投入して安全になったのだと思ったら、とんでもない。
万博テストランの最中に、着火すれば爆発しうる濃度を越えていて、消防が出動する騒ぎになったとか。
30億はどこに使ったの?
なにより怖いのは万博事務局が、「今までも基準を超えることがあるので気をつけて換気をしているから大丈夫」って平気で言っちゃっていることです。
今更やめられないから、強気で出るしかないのでしょうけれど、もし爆発でも起って、入場者が巻き込まれ死傷者が出たら誰が責任を取るのでしょう。
お上も経団連もそうですけれど、人の命より目先のお金のことにしか思いが至らない、なんていうおぞましい人たちが世の中を牛耳っているのでしょう。
氏神さまのコンサルタント
出身ライターの西山倫子さんの漫画原作「氏神さまのコンサルタント」(講談社)が3巻目にして大団円を迎えました。
この漫画は、神社が舞台。
神主だった父親が亡くなり、取り潰されるかもという事態に陥った神社の女子高生。父親に助けられたという怪しいコンサルタント袴田という男性に支えられながらいくつかの困難も乗り切ってきました。
ですが、市としては神社を取り壊して、跡地に複合施設にしたい。
女子高生が後継ぎとしてできるかも含めて色々な問題は山積しているのですが、袴田初め多くの人と様々なアイデアをだして乗り切ってきました。
今回は、ずーっと中止になっていた秋祭りの復活に乗り出します。
この漫画を読むたびに、神社の色々な知識を学ばせてもらってます。
私は神社仏閣仏像大好き、お祭り好き。でも、知識があるわけでなくただ好きなだけ。
我が家は赤坂山王日枝神社の氏子で、お祭りにはお神輿担ぎ大好きの息子夫婦とその友達で賑わうのですが、何も知らずにただただ楽しんでいました。
初めて、お神輿が「社殿の形をした神様の乗り物」で山車が「神様が下りてくる山に似せた屋台」ということも知りました。
神社のあり方などを全く知らないろくでもない氏子だったのですが、この漫画でとても勉強になりました。
そういえば、この間、私が神田明神へ行ったときに、思わず買った神社声援というなんだかご利益のあるようなジンジャーエール(日本語にして神社声援ですよ~)の話しもでてきて、ちょっと嬉しかったです。
西山さんのあとがきに、いわゆる宗教は「信じる宗教」で、神道は宗教でも「感じる宗教」だと書いていらしていて、なるほどと思いました。日本は八百万の神様の国です。普段の生活の中に神様がいる、自然と感じられるので、それが日本の文化の土台を作っているように思います。
この「氏神さまのコンサルタント」は神社や神様や祭祀のことを驚くほど良く調べていらして、ネットで上面だけ調べたのではないということが良くわかります。
よく調べていらっしゃるだけでなく、それをどのような形で魅力的に漫画として取り込むか、そこからまた神社復活のノウハウにまで持っていくという手腕に脱帽です。
この3巻で「氏神さまのコンサルタント」は終わりますが、ドラマ化されればいいなあと思っております。
神社、お祭り等ビジュアル的にも、女子高生真澄やコンサルタント袴田、またそれぞれの登場人物も魅力的ですし、とても面白い映像に、ドラマになると思います。
是非是非、実現して欲しいです!!