シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。1週間のご無沙汰です。
シナリオ・センターの夏休みは終りました。今日から、秋に向けてまだまだ続いている夏の暑さもなんのその、ダッシュ、ダッシュです。
酷暑は、今月いっぱいくらい続くとか・・・いやはやですが、でも空をみると秋空、夜風も秋の香りが、少しずつですが秋は忍び寄っているようですね。
皆様は、お盆休みはいかがお過ごしでしたか?
私は、東京出身なので7月にお盆は終っていますので、ただの夏休みです。
お休みの初日は、三島に鰻食べツアー(去年より300円値上がっていました)経由で、恒例の伊東の花火大会へいきました。
年を重ねるごとに人出が多くなってきていて、長年の伊東花火ファンとしては嬉しいような迷惑なような。私自身も言いふらしているし、新しい友人も誘っているのですから、ま、仕方がないですけれど。(笑)
今年は、テニス仲間のお母様が昨年末に亡くなられたので、鎮魂花火を打ち上げました。3発です。1発目はニコチャン花火。なぜか上向きのニコチャンでこちらからはなにが打ちあがったのかわかりませんでした。2発目はハート。こちらは逆さハートになり桃尻みたいで・・・(涙)3発目は7号玉。こちらは華麗に上がりましたが、「せっかく選び抜いて打ち上げたのに・・・」ととても残念そうな友人に、我が連れ合いが「お母さんに見えるように天国に向けて打ちあげたんだよ」と、珍しく親父ギャグならぬ粋なことを言って友人を慰め、友人も喜んでくれました。
発想の転換、セリフって大事だなあとしみじみ思った一幕でした。
ほとんど家の中で日光を避けていましたが、上野鈴本演芸場にいきました。
同じご町内の三遊亭円歌師匠がトリで出演です。
寄席のよさは、落語も色々な方が出ること、漫才も紙切りも曲芸も様々な芸を、お酒を飲みながらお弁当食べながら、気楽に楽しめるところです。
過日、立川亭らく朝さんが「ミソ帳倶楽部 達人の根っこ」においでくださったのがきっかけで、事務局の若い二人が寄席に行ってみたいというので、一緒に出かけました。
二人ともすっかりはまってしまい、出囃子ひとつにも大喜びして「またいきたい」を連発。若い人達にこうした風情を喜んでもらえるのは嬉しいものです。
落語は、ドラマのネタにもなりますが、なによりも演者、落語家によって同じ話が変わってみえることが好きです。
今回、木久扇師匠(7年も経っているの未だに木久蔵としかよばれないとか(笑))が私も古典ができるんですって「たらちね」を演じられたのです。丁寧なことば使いをしすぎるというのがこのお話の肝です。
有名な自分の名乗りを上げる「自らことの姓名は、父は元京の産にして、姓は安藤、名は慶三、字を五光。母は・・・(略)我が母三十三歳の折、ある夜丹頂の鶴を夢見て妾(わらわ)を孕めるが故、垂乳根の胎内を出し時は鶴女。鶴女と申せしが、それは幼名、成長のあとこれを改め、清女ともうしはべるなり」
というところ、名調子で語る落語家が多いのですが、木久扇師匠、かむことかむこと。木久扇師匠があえてやられているのか、本当にかんでいるのかわからないところがすごい。会場中大爆笑。これもまた芸なんですね。
落語家さんによって芸風が違えば、話の転がし方も違う。
同じ古典でも、解釈も違うし、落とし方も違ったり・・・お話作りってかくも発想の転換によっていくつもいくつも広がっていくことがよくわかります。
落語は、ドラマ作りの勉強になると新井も柏田も言っていますが、楽しみながら勉強できるなんて最高ですね。
秋は、蕎麦屋寄席で、落語を勉強してこようかと・・・本当は落語よりお蕎麦を食べることが目的?いえいえ、なにごとも勉強。おあとがよろしいようで。