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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

「タヅコ 車椅子の監督」不屈の人の生き方。

シナリオ・センター代表の小林です。出身ディレクターの床波ヒロコさんが作られているドキュメンタリー映画作りを応援できたらと思っています。

タヅコ 車椅子の監督

シナリオ・センターは基本的にはエンタテイメントのドラマや映画のシナリオを教えていますが、床波さんは、構成作家としてデビューし、フィクションではなくノンフィクションのディレクターとして活躍されています。

その床波さんが、「星の国から孫ふたり」を撮っている車椅子の監督槙坪夛鶴子監督と出会ったことから、映画作りが始まりました。
黒柳徹子さんが「不屈の人」と呼んだ車椅子の監督槙坪夛鶴子監督は、「共に生きることと自立」をテーマに、弱者に視点を当てた劇映画を撮っていらした監督です。ご自身広島で被爆され、24歳の頃からリュウマチになり、年々悪化して車椅子で監督されていました。
養護教諭の性教育の取り組みをテーマにした「子どもたちへ いのち愛のメッセージ」(1986年)でデビュー。
中高生の性やドラッグ、援助交際をテーマにして、「若人よ」「地球っ子」「私がSUKI」など命と愛のメッセージシリーズを初め、「老親」「母のいる場所」など老親介護をテーマに、そして、遺作になった「星からの孫ふたり」は自閉症の子供をテーマにしています。姿勢は一貫して弱者が共に社会で生きるための応援、「命の大切さ」「生きる希望」を与えることで定評のある監督でいらっしゃいました。
槙坪監督のすごさは、重いテーマを、大変なことと大上段に構えて描くのではなく、やさしい目線で楽しく描きながら、なにげに「命の大切さ」「生きる希望」を感じさせる映画に作られたことです。

遺作「星の国から孫ふたり~自閉症児の贈り物~」を撮られたときは、もはや映画制作に耐えられる体ではなく、重度のリュウマチに糖尿病を併発しインシュリン注射を1日4回打ち、血液が作れない体になり2週間に一度の輸血をしながら、かろうじて生きていたのだそうです。それでも、撮った。
その製作過程を追っていた床波ヒロコさんは、自分の命をかけてまで撮り、自閉症のこどもたちを理解し、支援して欲しかった槙坪監督の姿を、たくさんの方にどうしても知って欲しくて、ドキュメンタリー映画を作ろうとしています。
ドキュメンタリー映画「タヅコ 車椅子の監督」は、「星の国から孫ふたり」の制作発表から撮影、完成上映、講演風景、インタビューなど密着取材し、監督の伝えたかったメッセージを描きます。
槙坪監督は、年々増加しているにもかかわらず理解されていない自閉症児の実態を知ってもらい、支えあう環境作りをめざしていました。
床波さんは、槙坪監督の遺志を継いで、このドキュメンタリー映画を来年の2月を目処に完成すべく奔走しています。
映画製作・上映協力金のカンパにご協力いただければ嬉しいです。
http://www.youtube.com/watch?v=BGaI77TCGyM
ドキュメンタリー映画の8分のデモ映像が観られます。「タヅコ・車椅子の監督」映画製作支援の会 03-3746-3358

 

私は、小学校へシナリオを教えに行かせていただくようになってから、発達障害児や自閉症児を知るようになりました。
社会生活には適合しにくいのかもしれませんが、シナリオなどを書いてもらうと、とってもうまい子が多いのです。
自閉症という言葉から精神の病気と思う方も多いのですが、脳機能の障害です。脳機能の障害のため目に入る情報や光、耳に聞こえる音などの選別できなくてパニックを起こしたりします。個人個人出方は違うので、なかなか理解してもらえないのが現状のようです。
早期発見・早期療育によって障害は軽減できるとのことで、だからこそ槙坪監督はたくさんの方に見てもらい、知ってもらいたかったのです。
私も、自閉症児と関わる一人として、応援していきたいと思っています。 

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