シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。またまた暑い日が戻ってきました。8月も終わりだというのに・・・。残暑という言葉が空しく聴こえます。昨日までは、小さい秋を見つけた気でいたのに・・・。
歳をとってから秋があまり好きではなくなりました。晩秋なんていかにも晩年を思わせるからね(笑)
それなのに、ここ数年、年々秋が待ち遠しくなっています。もう晩年もクソもあるか(失礼!)ともかく暑さから解放して欲しい、サウナみたいな湿度を何とかして欲しいってかんじです。
お芝居を書いてみたい方のための戯曲講座を9月11日から行います。
秋は、お芝居の季節です。9月10月は、秋期講座の開講が続いて大忙しなのに、間隙を縫って観劇しちゃう私です。
お芝居を観るのが好き、私も書いてみたいと思われる方は是非戯曲講座を受けてください。映像の技術が身についている方は、その技術を使って戯曲が書けるようになります。
お芝居と映像の大きな違いは、アップとロング、セリフです。
昔、超有名な映画監督の初演出のお芝居を拝見しましたが、肝となる小道具がはがき。主人公は、何度か机の引き出しからはがきを出してみるのです。そこに何が書いてあるのか・・・それがお芝居を左右するのですが、後方の観客からは、机の引き出しから「何かを出してみている」としかわかりませんでした。アップができませんからね。
最後に、やっとセリフではがきを見ていることがわかります。
一番前の席だった私でも、はがきかメモかわかりませんでした。(笑)なので、ちょっと話のお尻のすわりが悪かったことを思い出します。
講座では、芝居だったらそれをどう表現するか、アップの手法を使わずにはがきを小道具として有効に使う・・・魅せ方を学んでいただけます。
「舞台における脚本家と演出の立場」というカリキュラムがあります。
今回は、講義だけではなく実際の舞台づくりをみることで、過程を体感してもらおうと10月に公演する「恋せよ乙女」というお芝居の稽古をみせていただくことにしました。
実際の稽古を見ることで、アップとロングの違いや、演出家は舞台をどう作り上げて行くか、役者さんたちはどう人物を創り上げていくのか、肌で感じていただけると思います。
1回にたくさんの人数の見学ができないので、何回かに渡って見学させていただくことにしました。講座修了後の9月後半から10月中旬を予定しています。
見学のお芝居は、10月18日から22日上演の「恋せよ乙女 花の浅草人情噺」(森本朱丹作・安井ひろみ演出)で、日本人の強さ、古き良き日本を伝える浅草人情噺です。着物・古典・洋楽ダンスのコラボレーション芝居だそうです。
この見学は、戯曲講座参加者の特典です。また戯曲講座生にはチケット割引もあります。
大ブレークの「あまちゃん」(NHK)はご存知クドカン(宮藤官九郎)さんの脚本ですが、要所要所の小芝居、セリフのやり取り、アクションリアクションが「大人計画」のお芝居を彷彿させる面白さです。
戯曲から映像、映像から戯曲・・・巧みなキャラクターづくりもさることながら、それぞれのよさを上手に生かすことで新しいドラマ作りに成功されたように思います。