シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今日は仲秋の名月です。北海道はちょっと怪しいらしけど全国的に楽しめるようですね。
シナリオ・センターもススキとりんどうを飾り、お団子を備えました。
四季の移ろいを楽しむことも怪しくなってきた昨今、季節を感じる行事は大切にしたいと思うのです。
しかも、今年の仲秋の名月は、満月なんだそうです。
は?十五夜なんだから満月に決まっているだろうと思っていた私は、むしろ満月でないときの方が多いと聞いて唖然としました。
皆さんは知っていらっしゃいましたか?私だけが無知?
前田編集長から、3年続きで満月だったのだけれど、今年が最後で次の仲秋の名月と満月が重なるのは、8年後なのだと説明を受けました。東京オリンピック後だそうです。
旧暦の1日は新月から始めるわけですので、次の新月は14日後。でも、月の軌道や地球の軌道が楕円なので、ちゃんと計算すると平均で14・76日なんだそうです。2日ほどの幅が生じるので、満月が十七夜のときもあるのだそうで。うーん、なんかそう科学的に言われると、情緒がないような・・・。
大体1969年のアポロ11号の月面着陸だって、気に入らなかった私です。(笑)それじゃ、お餅つきしているうさぎさんはどうするのよ。
科学の快挙は、夢を現実にしてくれるけど、心の夢が失われます。
昔9月に、所長の後藤等と香港に遊びにいきました。美味しい月餅が色々なお店で売られていて、甘いもの好きの後藤とあれこれ食べ歩いたものです。
中国も日本と同様「お月見」の習慣があるからなんですね。「仲秋節」といって、秋の収穫を神様に感謝し、収穫の喜びをこめて月を拝みます。韓国もです
閑話休題。同じような文化を持っているのだから仲良くしたいですよね。
中国では「仲秋節」には、月餅を食べるんです。中身は色々な餡があるのですが、私は、日本で売っている月餅とちょっと違うアヒルだか鴨だかの卵の黄身の塩漬けをいれたものが大好きです。日本ではあまり見かけないんですけど。
太平洋の島々でも、サトイモやタロイモの収穫を祝うお祭りを秋の満月にあわせているとか。芋名月って、日本でもいいますね。
ヨーロッパでも収穫祭を秋の満月に行うし、イスラム圏は月が象徴だし、月には、なにか神秘的なものを感じます。
11月には、出身ライターの坂口理子さん脚本、月から来たお姫様のお話「かぐや姫の物語」(ジブリ制作)が公開になります。
かぐや姫が何故地球を選び、やがて月に帰っていったのか、姫の犯した罪と罰はなにか・・・「火垂る墓」「思いでぼろぼろ」など名作を手掛けてきた高畑勲監督と坂口さんが竹取物語に隠されたかぐや姫の真実を、どんな切り口で描かれたのか、今年最後を飾るジブリ作品としても見逃せません。お楽しみにお待ち下さい。
月には色々な想いが溢れています。きれいな月を愛でることができる今日の幸せを御月見団子とともに噛みしめています。