menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

ドラマはオリジナルで勝負する。2匹目の泥鰌は探さない。

シナリオ・センター代表の小林です。台風が来るとか。関東に直撃、予報ですと10年に一度の大きさだそうです。皆さん、お帰りなどにはくれぐれもお気をつけ下さい。

 

シナリオ・センターでは、東京は、明日の午前中が一番ひどいそうなので、明日の台風情報次第にしました。
シナリオワークショップのみ、昼の部は中止させていただきました。夜の部は予定通り行えるかと思います。
ゼミナール、講座は、午前中の台風情報、交通運行次第です。情報をよくご覧いただいて、おいでいただく場合も、ご無理をなさらず、気をつけておいでくださいね。 

 

この連休は、秋晴れの中テニス三昧で過ごしました。秋の二大食材クリマツタケご飯という豪華版も作ったし、秋を満喫したお休みでした。
秋といえば新番組ですけれど、「半沢直樹」の後番組、出身ライターの西荻弓絵さんの「安堂ロイド‐A.I.know  LOVE?」をみました。
「SPEC」の面白さ+新しい発想が新鮮で、まったく「半沢直樹」とは趣も違って面白かったです。視聴率は19・2%だそうです。頑張っています。  

アエラ

週刊誌「AERA」で「ドラマが面白い」と特集を組んでいましたので、買いました。
「あまちゃん」「半沢直樹」人気で、ドラマが再び、注目されだしたことは、とてもとても嬉しいです。

 「AERA」の中で、早大演劇博物館の館長岡室美奈子さんが「日本のドラマが今面白いのは、実力ある脚本家たちによるオリジナル作品が創られていることにも表れています」と書かれて、「カーネーション」(渡辺あやさん)、「11人もいる!」「あまちゃん」(宮藤官九郎さん)、「それでも、いきてゆく」「最高の離婚」「WOMAN」(坂元裕二さん)、「家政婦のミタ」(遊川和彦さん)、「ゴーイング マイ ホーム」(是枝裕和さん)、「泣くな、はらちゃん」(岡田惠和さん)、「リーガルハイ」(古沢良太さん)をあげて、震災以降、死が終わりでないこと、絆社会に対する懐疑をストレートではなく虚構を通して力を得るドラマとして、フィクションのもつ力を描いたと書かれ、
「こういう時代だからこそ、面白いオリジナル作がさらにでてくることを願わずに入られません」と結んでいらっしゃいました。拍手!!

 インタビューの中では、古沢良太さんが「昔からよく言われたのは、テレビは映画と違って視聴者が集中してみていないから、なるべくわかりやすく、何かをしながら見ている人にもわかるように作った方がいいって。僕はそれが嫌で。
自分がテレビにかじりついて見たので、真剣に見る人のために創った方がいいと思えるんです。“ながら見”の人のために創ると、真剣に見ている人が退屈になるんじゃないかと。
やっぱりいいもの、質の高いものへという方向にしか僕たちは頑張れない。」

坂元裕二さんは「わかりやすい展開、刺激的な内容が求められる時代です」との質問に
「価値観はひとつではないと思いますね。見ていただく方法もひとつではなく、そういうドラマだけをお客さんが求めているわけではないわけです。
自分が正解だと思い、しかもお客さんにこれなら見てもらえるというものを選んでいるだけで、ヒットするものを選んでいないというわけではありません。」
「とくに10代から20代前半の若い人に見てほしい。これからいろんな分野が高齢者に向けて作られていき、若い人たちが切り捨てられるかと思うと、作り手としてはすごく暗いきもちになります。」

 素晴らしい脚本家たちがたくさんいます。新しい脚本家も育っています。
ここで、ドラマ業界はふんばりたいです。
同じような企画に乗らずに、二匹目の泥鰌狙いなどせずに、脚本家の力を信じて、オリジナルで、勝負して欲しいと思います。
古沢さん、坂元さんのおふたりに限らず、脚本家は同じ思いだと思います。
製作する方々は、みんなプロなのですから、自分の力を、自分の視点を信じて、視聴者の優れた眼を信じて、新しい企画を、オリジナルのシナリオを、出して欲しいものです。
あのドラマ隆盛の時代は、脚本家のオリジナルだったからこそだと思うのです。
ものを創ることは、常にチャレンジです。
安全パイはもう見飽きられています。

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ