シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。雨。国と国民どっちが大事?
正解は、国民。なぜなら、命があるから。
国は、命を持つもの=国民によって、命を吹き込まれないと存在できないのです。
なんで、こんな話をしだしたかというと、センターの生徒さんの中に、大島の土砂災害でお家が全壊された方がいらっしゃることを知ったからです。
幸いに、ご家族は無事だったとかで、ホッとしましたが、ご本人は、家が全壊してもご家族を亡くされてもっと大変な方がいらっしゃるので、何も言えないと多くを語られません。
東日本大震災のときもそうでしたが、被災された方々の思いやりの心って、すごいです。他人の痛みを想像されているんですね。
こんなときに、国は何をしているのかと思わず問いかけたくなります。
昨今の大島、東北や福島原発もそうですが、民への思いやり、民を思う心が足りません。
人に対する想像力がないのです。
シナリオを勉強しましょう!!
ものごとすべてに正解はありません。
まさに、その証明のようなお芝居があります。
講師の仲村みなみが、作・演出の舞台「雪晴れ 吉良上野介最後の一日」(菊池寛「吉良上野の立場」より)です。
12月は忠臣蔵の季節です。
赤穂浪士が討ち入りをした元禄12月14日、様々な催しが行われます。
千代田区では、麹町に赤穂浪士の1/3が潜伏していたところから、本所の吉良邸まで歩く「討ち入りウォーキングツアー」なんていうのもやっていました。
基本、赤穂浪士が正義で、吉良上野介が悪とされていますね。
でも、三河に行くと善政を施した名君として愛されているのです。
三河で吉良上野介を悪く言う方は一人もいません。
私は、三河を訪ねて、民のために黄金堤を作って災害を防いだり、開拓に力を入れたり(今のお上と違います)した名君だということを初めて知りました。
忠臣蔵自体、誤解とコミュニケーション不足だと(笑)・・・だからドラマとして面白いんですけれど、実際の場合は、つらいですよね。それで、殺されちゃうんだから。
こちらから見たら白だけど、あちらから見たら黒だというのは当たり前のことです。
見方ひとつ、視点を変えれば、お話も、真実でさえガラリとかわります。
仲村は、東西の文学や映画を独自の世界観で再構築して、琵琶演奏、舞踊とのコラボの朗読劇を秋から行っています。
1回目は「雨月物語」での新解釈、今回は、吉良上野介の真実を見事な作品してくれることでしょう。
「極悪人。後世私はそう呼ばれるであろう。」上野介はつぶやきます。
12月14・15日、blackA(両国駅西口徒歩8分) ワンドリンクつきで。
チケットは0120-240-540へ。