子どもからお年寄りまで、すべての人にシナリオの力を!
あなたの毎日に役立つシナリオの活用例がここにあります。
シナリオ・センターの新井です。
3月に東京電機大学の旭祭実行委員の学生さんに向けたシナリオ発想講座を実施してきました。
東京電機大学ならではの悩みや迷い・・・そこに向き合う学生たちは、なかなか魅力的でした!
学園祭全体を取り仕切るのは、学生で構成された実行委員会です。学園祭全体の企画から運営まで、責任を持って関わらないといけません。
もちろん、大きなイベントです。学校職員の協力はあります。それでも、学生の力で学園祭が盛り上がってこそ、大学としての魅力が生まれます。
「あ、この大学に入りたい!」そう受験生が思うのは、学生が作り上げる雰囲気にかかっています。
そう、学生が学園祭という大学のイメージ戦略の舵を握るのです。
一番の問題は、実行員内で温度差があることです。実行員は一部、二部の学生合わせて100名を越えます。そのため、
「いや、担当じゃないんで知りません」
「二部がなにするはしりません」
というセリフや、
旭祭当日に、
「ってか、何すればいいんすか?」
というセリフなどが出てくるそうです。
「大学生だからねぇ~」と笑っていられるでしょうか。
『担当じゃないから病』、『指示されてないから病』の自分から動かないスタッフを抱えている企業は山ほどあります。自社のサービスを的確に届けられなくて悩んでいる企業も山ほどあります。
ですが、この二つの根深い問題の根っこは一つです。相手のことを考えて発信できるか否かです。
温度差が生まれるほどチームワークが悪くなるのは、それぞれが自分の立場だけで考えているからです。それではいつまでたっても、『担当じゃないから病』『指示されてないから病』から抜けられません。
前半の授業では、シナリオの発想を身につけてもらうことを目的に実施しました。
これによって、相手の立場で考えるためのポイントが分かります。
1)「キャラクター」を考える
2)「背景」を考える
3)「事情」を考える
学生たちは、シナリオを書いてグループで共有するなど、普段の理系大学の講義とは違った内容を楽しみながら、シナリオの発想の感覚を掴んでいきます。
後半は、シナリオの技術を使った発信です。相手に魅力的に伝えるというのが、シナリオの技術につまっています。そして、この技術は実行委員内での発信の仕方にも使えますし、学外への発信の仕方にも使えます。
学生たちには、まずは旭祭に来てくれた人にどう感じてほしいかなど、旭祭のテーマをグループで話し合ってもらいました。
『電機大ってすげぇなぁ』『オタクばっかじゃない』『楽しかったから、受験したい』など、グループから様々なテーマが出てきました。
そのテーマに対して、どんなアンチがありそうかを考えてもらうと、これまたたくさん出てきました
『電機大ってオタクっぽい』
『気持ち悪い』
『女の子いなそう』
『男もダサそう』など。
学生たちには、何をどう考えればいいのか交通整理さえしてあげれば、あとはどんな風にも走り出します。大人のお仕着せではなく、彼らが考え出したくなる仕組さえ作ってあげれば、若い力は動き出すのです。
それは企業でも同じことではないでしょうか。進む道をみんなで考え、上役が決定し、それ対して、何をどう考えていけばいいのか共通の言語を持つことで、考える集団は創りだせるのだと思います。
そしてその共通の言語として効果的なのが『シナリオの基礎技術』にあるのです。
次回は、チーム力を高めながら、テーマを実行に移していく方法を、新1,2年生も加えて実施していければと思っています。
シナリオ・センターでは、「一億人のシナリオ。」プロジェクトを様々な機関で実施しています。ご要望があれば、お気軽にお問合せください。詳しくはこちらから。お問合せは、シナリオ・センター新井まで(電話:03-3407-6936 メールはこちらから)