シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。今年になって、週2日休みにならないことが多く、さすがにちょっとバテ気味。若くないなあと寂しく思う瞬間です。
日曜日はとても天気がよかったので、散歩も兼ねて、六本木の国立新美術館へいってきました。
シナリオ・センターの会員の方が、明治22年に誕生した洋画団体太平洋美術会の偉い方で、太平洋展に毎年ご招待いただいているからです。
この太平洋展は、60年、110回も開催している由緒正しい展覧会です。
1000近い作品が、どーっと展示されて、それはそれはすごい迫力。どこかの美術展と違ってちゃんと選んでいます。(笑うところじゃないけれど(笑)です)
今回は110回を記念されて、日本の代表的な水彩画家の丸山晩霞と吉田博の習作を特別展示しており、また高円宮妃殿下も出品されています。
丸山晩霞先生の作品はどれも素敵なのですが、外国の風景よりも日本の風景を描かれた作品に心を惹かれる自分を発見しました。
そう思って展覧会を回っていると、目に留まるものは、案外日本的なものでした。
どちらかというと有元利夫さんの絵画などが好きなので、自分としては日本的なものに魅かれるとは思わなかったのですが・・・不思議ですね。
特におだやかな日本の田舎の風景に心惹かれていました。昨日は。
絵画でも小説でも、音楽でもそうですが、その時の自分自身の心のあり様で、好きなものとか、心に浸みるものが変わるのではないでしょうか。
世の中に正解はないですから、まして芸術に正解などありえないわけですから、感じ方は、心の命じるままに好きか嫌いか、いい気持になれるかなれないかですよね。
私自身の最近の傾向は、お上に腹が立っているので、新聞やニュースをみるとむかつきます。(笑)
落語を聴くのも、そのせいでしょうか。
憂さ晴らしができるうちはいいですが、70年前のようになったらそれも無理です。
漫画「美味しんぼう」も政府見解まで出て、話題沸騰ですが、作品は、作家の視点が問われるものです。
とても難しい問題ですが、正解のないことを表面的なものだけで、あれこれ騒ぐのではなく、作家のメッセージとは何かをしっかりと意識しなくてはいけないと思います。
風評被害は心配ですが、常にきちんとした情報を出していないから、お上の情報が信用できないから起こることです。
もう今だって戦中と変わらない情報統制が行われているのだと思うのは、私だけでしょうか。
そんな世界にならないように、好きな絵が描けたり、面白いドラマを創れたりする世の中が続いて欲しいと願わずにはいられません。