menu

脚本家を養成する
シナリオ・センターの
オンラインマガジン

シナリオ・センター

代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

思う、悩む、迷う・・・。

シナリオ・センター代表の小林です。朝から急な大雨にびっくり。打ち合わせ中だったのですが、声もかき消されるほどで、思わず全員不安顔に。()

ミステリードラマは眠らない

天候ですらドラマチックなのですから、ドラマはもっとドラマチックにならなくちゃと大雨を見ながら思いました。
ちょうど某制作会社への研修で、映画の構成分析しながら、構成の流れをみて、ミッドポイントとか、どんなエピソードが入っているのかなどのお話を仲村講師がしていたのもありますが、ドラマ作りって本当に面白い。 

構成とは、葛藤のつながりと仲村はいいます。
でも、案外ストーリーの順番だと思われている方が多いですね。
主人公が目的に向かって動いていく。そこに主人公に対してエピソード(新井流に言えばリトマス、浅田流に言えば困ったチャン)が次々と現れ、主人公のキャラクターならではの葛藤をしながら、目的に向かっていくわけで、ハリウッド三幕法も、起承転結もおなじなんですね。
ようは、葛藤をどれだけさせるかが、ドラマの肝だということです。

 昨晩、今日の研修のために、ハリウッド三幕構成の本を読んでいたのですが、眠くなってしまったので、亡くなった野沢尚さんの「野沢尚のミステリードラマ眠らない」を読み返してみました。
野沢さんのドラマに対する執念、気迫がビシビシ迫ってきて、おかげで目が覚めました。(笑)
野沢さんは、作家の覚え書き(ドラマのテーマ)、登場人物の履歴書、ストーリー構成案、プロット、箱書と書き進まれるのだそうですが、やり方は違うけれど、落としどころは「葛藤」をどう作るか、みんな一緒だと思いました。
 

面白いお話をお聴きしました。
最近のコンクール応募作などを読むと、若者が書くドラマは「葛藤」が薄くなっているので、面白くないというのです。
どうも日常生活でまわりとの対立、相克をしたくない、葛藤をしたくない。他人と激しい争いや深い関わりが怖いために、傷つかない方法を考えてしまうからではないかというのです。
ドラマは、相克・対立が激しければ激しいほど、主人公が葛藤すればするほどドラマが盛り上がります。
これもかこれでもと、ストラッグル(障害)が起きれば起きるほど、葛藤は大きくなり、乗り越えたときの感動が大きくなるわけです。
葛藤の薄い原因が日常にあるのかどうかは、本当のところはわかりませんが、そうだとしたら由々しきこと。
ドラマと日常は違いますから。
ドラマは非日常です。
そんなお話をお聴きすると、
実習を中心に、実際に書きながらご自分自身に落とし込めるように、ドラマ作りの本質をしっかりとつかんで、コンクールにも挑戦できるようサマーセミナーはガンガンやっていくぞ!と思っちゃいます 

「いい物語をつかんでシナリオにしようと思ったら、ひたすら書くしかないのです。若いうちから徹底して書くことです。それも毎日に休まず書く。1枚でも2枚でも、毎日書くことです。」野沢尚さんの言葉です。

あなたは、毎日書いていますか。ドラマ作りって、ホント面白いですよね

過去記事一覧

  • 表参道シナリオ日記
  • シナリオTIPS
  • 開講のお知らせ
  • 日本中にシナリオを!
  • 背のびしてしゃれおつ