シナリオ・センター代表の小林です。昨日は、楽しいことがいっぱいありました。 

出身ライターの森下佳子さんが、取材をお願いしたところ、わざわざおいでくださいました。
受講生の方との質疑応答の形で、対談を月刊シナリオ教室に掲載させていただきます。

森下さんは、今年朝ドラ「ごちそうさん」で、橋田壽賀子賞、向田邦子賞とW受賞されたことは、記憶に新しいと思います。
私からすると受賞も遅いくらいで、「JIN~仁～」「とんび」など素晴らしいお仕事をしていらっしゃいます。
「とんび」は、TBSで放映する少し前に、NHKでもドラマ化して、なかなか見応えがあった仕上がりの作品だった（確か賞もとっているのでは？）ので、「いやあ、なんでまた同じ＜とんび＞を・・・どうするの？」と、その時、私は思ったものです。
ですが、森下さんの書かれた「とんび」のシナリオがとても素晴らしく、同じ原作なのに、テーマは変わらないのに、切り口が変わると、こうも見事に違った面白さにできるのかと驚嘆しました。
森下さんの脚本家としての力量をまざまざと見せつけられた思いで、しかも高視聴率で、本当に本当にすごいと思いました。
ですから、「ごちそうさん」の面白さは、森下さんなら当たり前だと思いました。
それにしても、「とんび」といい「ごちそうさん」（「ごちそうさん」の前は「あまちゃん」）といい、前にすごい評判をとった作品だったものの後におやりになるというプレッシャーにもめげず、その上をいく脚本を描かれる・・・すごい脚本家です。
次の作品にお忙しい中、わざわざおいでくださって、ありがとうございました。

夕方には、「極悪がんぼ」を終えて、ちょっとホッとされたいずみ吉紘さんが、お顔を出してくださいました。
担任だった後藤と三人で、楽しくあれこれおしゃべりをさせていただきました。
「極悪がんぼ」は、月9枠で全く違うテイストなので、なかなか大変だったようですが、そんな大変な中でも、資料やプロットのお手伝いに入ったセンターの後輩をとても心配してくださって、直接彼へも将来についてのアドバイスをしてくださったそうで、嬉しい限りです。
ありがとうございます。
いずみさんは、ほかのライターがサブやお手伝いに入ると、ちょっと身構えてしまうけれど、シナリオ・センター出身と聞くと、安心してご一緒することができるとおっしゃっていました。
このことは、シナリオ・センター出身の方々からよくお聞きするお話で、シナリオ・センターという土壌がつながりを作っているというのは、とても嬉しいことです。

 脚本家というのは、いつもアウェイで一人で戦っているみたいなものだと、私は思うのです。
テレビ局や映画会社（ホーム）で、たくさんのプロデューサーやディレクターを相手に、一人で脚本をまな板に載せられて戦うのは、精神的にも大変なことかと思います。
出身ライター同士が、ともに手をつないでいけるような形ができたらいいなあと思いました。 

出身ライターの方と楽しい時間を過ごさせていただくたびに、シナリオ・センターをやっていてよかったと心から思う私です。