シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。集団自衛権の集中審議が始まりました。
でも、トップが言いたいことだけ言うのは、審議とはいわないのです。
審議=詳しくことの可否を論議、検討すること (広辞苑)
国会議員の方々、政府の皆様、ご存知でしょうか?
国民の知らないところで、なし崩しのように戦争に向かっていった過去、経験を持っている日本です。
同じようにきな臭いこんな時代だからこそ、ちゃんとちゃんと見て欲しいドラマがあります。
昨年亡くなられた出身ライター中園健司さん脚本「東京が戦場になった日」。
3月に放送されたときに、ご覧いただいたでしょうか。
8月15日終戦記念日、深夜0:10~NHK総合で再放送されます。
本放送(3/15放送:88分)の編集で落ちたシーンを追加した、10分長い長尺版です。たっぷりご覧いただけます。
この「東京が戦場になった日」は、「第54回モンテカルロ・テレビ祭」で「モナコ赤十字賞」を受賞しました。
「モナコ赤十字賞」は、人道、公平、独立、中立、チャリティのどれかを描いた優秀な作品に贈られる賞です。
このドラマの本質を、世界の方々がわかってくださって、贈られた賞だと思います。
若者の多くが戦地へ赴く中、徴兵を猶予された理科系・医科系の学生たちによる『学徒消防隊』、満18歳に満たない少年たちによる『年少消防官』などの消防隊員たちが危険にさらされた市民の命を救うため、自らの命をかえりみず火の中へ飛び込んだ、知られざる人間模様を描いたドラマに、世界中の方が称賛してくださったのです。
故中園健司さんがこのドラマで描きたかったものとは・・・共に作りあげた篠原圭チーフプロデューサーにお聴きする機会をいただきました。
8月4日、午後7時から「ミソ帳倶楽部 達人の根っこ」です。
実は、亡くなる前に中園さんとミソ帳倶楽部でお話しをしていただく約束をしていたのですが、残念ながら果たせませんでした。
今回は、ご一緒にこのドラマを作りあげた篠原プロデューサーにお願いをしました。
国外でも高い評価を得た経過はもちろんのこと、中園さんとどう作りあげていったかというお話をお聴きすることは、脚本家としてどうあるべきかが見えてくると思います。
また、今後NHKが目指すドラマとは、新人脚本家に求めるものとは、脚本家としての視点とは・・・etcetc、多くの脚本家とドラマを創っていらした篠原プロデューサーにお訊きします。
真摯に脚本家を目指す方、きな臭いこの時代を悩まれる方、是非とも聴いて欲しいと思います。