しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。
シナリオ・センターの新井です。
シナリオは映像表現と言われます。
簡単に言うと、目に浮かぶように書けばいいわけです。
そう、目に浮かぶように・・・
「目に浮かぶように書け」や「目に映ることだけ書けばいい」といわれると、わかったような気はしますが、よくよく考えるとピンとこない・・・みたいな。
そこで、最近読み返している祖父新井一が残したシナリオ作法『シナリオ虎の巻』から、すっごいヒントを見つけました。ブログなどでの伝え方のヒントとしても使えそうです。
**『シナリオ虎の巻』より**
「目に見えるように書け」といっても、舞台装置や風景にはあまりこだわらないで、思い切って「誰と誰が何をしている」かを書けばいいのです。そして最も大切なのは「何をしている」を抽象用語で書かないことです。
日本語では、目に見えるようですが、実に目に見えない動詞があります。
例えば「くつろいでいる」というと、なんとなくわかりますが、具体的には「寝そべっている」のか「着物でくつろいでいる」のか、はっきりわかりませんね。
これをこのままでなく、「ラーメンを食べている」とか「鼻歌を歌っている」とか目に浮かぶように書くのです。
ですから、「電話をかけている」だけではなく、「どんなかけ方」をしているかを書くことで、その人の性格などもはっきりと出てきます。
新井一『シナリオ虎の巻』(p30 言視社)より
目に浮かぶように書くという言葉のイメージは湧いてきましたか?
確かに、ト書に「電話をかける」と書けば、目に見えますが、「めんどくさそうに電話をかける」とか、「ゴクッとつばを飲み込み電話をかける」とか、ちょっと具体的にするだけで登場人物の気持ちや電話相手との関係性までイメージできますね。
何気ないことですが、ト書を書く際にちょっと立ち止まってみるだけで、シナリオの質が大分変ると思いますよ!
シナリオ・センター代表 小林幸恵 著 BookBeyond http://bit.ly/Ue2KM7
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シナリオ・センター 堀江史朗 著 BookBeyond http://bit.ly/1kE1pb3『ラジオドラマの書き方』ラジオドラマの第一人者である堀江史朗氏による『ラジオドラマの書き方』。
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