シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。
昨日は、悩みながらも代休をいただきました。3月も講師の面談が毎日あり、休みは取れないと思ったので、今しかないと、隙を突いて(笑)。ちょっと前まで休みなく仕事をしていても、まったく疲れ知らずだったのに、やはり歳には勝てない。悔しい、めちゃくちゃ悔しい。歳を数えてはいけないとか言われますが、とはいえねぇ。
でも、10代の感性を失わないようにされている万城目学さんのように、精神的にはまだまだ30代のつもりなんです。何故30代かというと、私自身が30代後半、いわばアラフォー時代が一番よかったからです。ちょっと世間もわかってきて、家庭も形ができてきて、仕事も任されるし、考え方もしっかりしてくる。他人からも大人に見えて、それでいておばかもできて、遊びにも仕事にもアンテナが鋭くなっていた・・・充実していた年代でした。もちろん周りの人が助けてくださったからこそできたことです。特に女性が仕事を続けていくには、たくさんの方のお力添えがないとできないんですね。「人は人に生かされる」、今度は私がお手伝いする歳になってきたようです。まずは、これから頑張っていく藤井香織さんを応援します。
先日の「シナリオ&ドラマフェスティバル」の中の「公開録音カフェ・ラ・テ」(ラジオ日本)に、「梅ちゃん先生」などの脚本家尾崎将也さんとご一緒に出演されました。昨年、創作テレビドラマ大賞を受賞されたからです。藤井香織さんは、そのほかにも「万葉ラブストーリー」「カフェ・ラ・テドラマファクトリー」「創作ラジオドラマ大賞」など数々のシナリオコンクールに受賞されており、今は「AKBラジオドラマ劇場」のメインライターでもあります。これからのドラマを背負っていく方です。
公開録音の中で、藤井さんが「締め切りは神様」ということをおっしゃっていました。締め切りがあるからこそ、書けるわけですね。けだし名言。
MCの東海林桂さんは「締め切りが名作を生む」とも。「締め切り」=枷というのがいかに重要かということです。
藤井さんは「書かなきゃ終わり、楽しく書けるようにしたい」とも。書き続けることしかプロの道は開けませんから。楽しくかけるようお手伝いできたらいいなあと思っています。
ヒットメーカー尾崎将也さんは、シナリオを学ぶ方々に、「今の生徒に足りないものは、ただ一点。インプットしていない。畑で作物を作るように、長い目でインプットしていかなければいけない」と。インプットをしなければアウトプットしたくてもできませんもの。
「シナリオ&ドラマフェスティバル」ではこのほか、各局のコンクール主催のプロデューサーの方々のシンポジウム「私たちが脚本家志望者たちに求めること」、亡き新藤兼人監督の講義録など充実した内容で、日曜日の半日を有意義に過ごすことができました。
初めての試みですが、ドラマ誌、シナリオ誌、映画美学校さんとご一緒に「シナリオ」「ドラマ」というものを広めるイベントができたことはとてもよかったと思います。
今後も、シナリオに関係するすべての方々とタッグを組んで、ドラマの旋風を巻き起こしていきたいものです。