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代表 小林幸恵が毎日更新!
表参道シナリオ日記

シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。

筆は早いか、遅いか。

シナリオ・センター代表の小林です。今日も説明会へご参加いただいた方へお手紙を書いています。
お返事をいただいたりすると、とても嬉しいですね。
養老孟司さんによれば、人間は他人と接することで、存在意義を持ち、生きている喜びを感じるのだそうです。まさに! 

ご質問のお返事を書いていて、いつもお答えに困ることがひとつだけあります。
脚本を書くときに要する時間を訊かれることです。
これは、もう人それぞれなので、何ともお答えできないのですね。
でも、ご質問される方は、ご自分の生活時間にどれだけ関わってくるのかご心配なわけで・・・特に学んでいる間は、時間配分を頭においていらっしゃるのでしょうし。お答えできず、ごめんなさい。

井上ひさし

遅筆で有名だったのは井上ひさしさん、遅筆堂と言わるほど。舞台が開けられなかったこともあるぐらいです。
脚本家で遅筆の方はどなたでしょうか。早坂暁さんとか小野田勇さんは有名でいらしたけれど・・・、最近では三谷幸喜さんでしょうか。
でも、三谷さんの最近の作品のこなし方は尋常じゃないから、もはや遅筆と言うのは失礼かもしれませんね。 

その時のメンタルや、作品にもよるような気がします。
岡田惠和さんが朝ドラ「ちゅらさん」を書かれているとき、スタッフルームのFAXの前にAPが陣取って、ひたすら待っていたというお話をお聴きしたことがあります。
「最後から二番目の恋」もセリフがすごーく多いので、普通のドラマの脚本の倍以上たいへんだったとか。
でも、10月からのNHK「さよなら 私」は、先月くらいにお聴きしたら、もう書き終わっているとおっしゃっていて、もはや次に・・・ちょっと驚きました()

 

案外、早書きの方のお話は出ませんね。
私の知る限りでは、出身ライターでは山本むつみさんかな。
「超高速!参勤交代」でデビューした土橋章宏さんは、すごい早書き。作家集団クラスでも、有名でした。
もちろん、おふたりとも早いのに作品が素晴らしい。
早く書けるというのは、脚本家として大きな売りですが、ただ早書きというだけではなく、当然作品がよくないと意味がありませんからね。

遅筆でも活躍されているということは、待ったらすごくいいものが出てくるからですよね。
かかる時間は、人それぞれですが、基本は変わりません。
じっくりやるもよし、さっさとやるもよし・・・。まずは、シナリオの基本をしっかりと体得してください。 

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