シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。冷たい雨です。秋も深まってまいりました。
今日は、事務局スタッフ吉澤の還暦お祝いをしました。
めでたく人生を一巡した吉澤は、今月でシナリオ・センターを卒業いたします。
事務局からは、大塚の手作り「還暦Tシャツ」に、ケーキと花束とバッグ。私からは赤いセーターのプレゼントを渡してお祝い。
大塚特製の「還暦Tシャツ」は、私の還暦から始まったのですが、私の時より数段、デザインも縫製もうまくなっていました。私の時は、他の人が作ってくれたらよかったのにと内心思ったものでした。(笑)
決して、手先が器用でない(失礼!)大塚ですが、毎回、睡眠を削ってデザインし、一針一針想いをこめて作ってくれています。
他人への想いを大切にする大塚らしいお仕事です。
吉澤は、なんでもそつなくこなすオールマイティな人でした。足かけ21年勤めてくれました。お疲れ様でした。ありがとうございました。
今年末には、もう一人「月刊シナリオ教室」編集長前田も還暦を迎えます。私を含めて、どんどんロートルになり(笑)、事務局は30代が主流になりました。
若い力で、これからのシナリオ・センターをしっかりと担ってほしいと願っています。
20年なんてあっという間に過ぎてしまいました。
南青山から、ここ北青山に越したのも20年前。
そして3年後、創設者の新井一が亡くなり、後藤が所長になり、今日まで引っ張ってくれました。
新井が亡くなった時に、まわりはみな異口同音に「シナリオ・センターはおしまいだ」と思ったものでした。
私自身も実は思っていました。(笑)
でも、ここまでやってきた。それは講師が、吉澤初めスタッフが頑張ってくれたからこそ、新井の遺産「シナリオの基礎技術」を守ってこれたのだと、吉澤の赤いTシャツ姿をみながら、感慨深いものがありました。
人に恵まれるというのは、本当にありがたいことです。
一人でできることはかぎりありますが、人が集まれば大きな力になります。私が、シナリオを好きな理由もそこにあります。
シナリオだけでは成立しない。映像になるには、監督、役者、プロデューサーはじめスタッフが一丸となって作り上げます。
たくさんの人の手を通して、手を繋ぎ合ってできることの面白さ、楽しさがここにあります。
シナリオ・センターは、シナリオづくりを通して、この楽しさをスタッフ一同実感しながら過ごしている会社です。もうすぐ45周年を迎えます。