シナリオ・センターの代表・小林幸恵が、出身ライターの活躍や業界動向から感じたことなど、2006年からほぼ毎日更新している日記です。
シナリオ・センター代表の小林です。残念、錦織選手。今一歩というところでミスをする、これこそが人間なんですよね。どんなに力がついてもメンタルであったり、体調であったり、作戦ミスであったり・・・。
「いつものとおり」でいることは難しい、だからこそドラマが生まれるんです。
今日は、123期シナリオ作家養成講座の入学式です。
シナリオ・センターのメイン講座あるシナリオ作家養成講座は、45年を迎えた今年初めての講座が123期、12345とつながって、何となくおめでたい始まりです。
私はいつも、入学式の時にシナリオ・センター独自の宿題のお話をします。毎週毎回シナリオの宿題が出るというのは、シナリオ・センター独自の教育法。
新井一は、単に知識を入れるだけではなく、知識を技術に孵る方法を作り上げたのです。
宿題を毎回描くこと。これこそが①技術が身につく ②作家の目が育つ ③ひとりよがりなくなる=伝える力がつくのです。
昼の部での私の話を聴いていた123期担当の河合講師に、「いつもの話し方とちょっと違いますね」と言われました。
もちろん、シナリオとはどういうものか、勉強法はという内容ですから、趣旨が変わるわけもないのですが、昨今の世情を思うと、ついついいつもより声が大きくなってしまうところができてしまいました。
それは、「他者を想像する力」についてです。
あまりにも昨今の社会は、他者への想像力がなさすぎると思うのです。
他者への優しさを感じられないのです。
経済さえよくなれば、全ての社会がよくなるわけではなく、世の中を動かしていくのは、幸せを創るのは、人間の想いだと私は思っています。
どっかの偉いさんのように自分だけが良ければいいのではなく、こうしたら下々はどうなるって想像してほしいのです。
新井一がシナリオ・センターを創設した意味は、そこにあると思うのです。シナリオは、他者への想像力がないと書けませんから。
シナリオの本質は、他者を想像するところにあります。
そんなお話をしていたら、ふと気がつくとそばに新井一がいました。こわっ!!(笑)
想像力は人を想う心、シナリオは想像力つける力です。