しゃれおつなお店や人々が行きかう街、表参道。そこで働くシナリオ・センタースタッフの見たもの触れたものをご紹介します。
■お昼休みに感じた、イカしたサービスについて。
246沿いにある表参道の「プロント」でパスタを注文しました。コーヒーなど飲み物は頼まずパスタのみです。たまにやるのですが、パスタのみの場合は自分でお水を注いで席に着きます。そう、普段は、“自分で”水を注ぐのです。
ですが、今日は男性の店員さんが、さらっとお水をトレーに乗せてくれました。
今まで何回とパスタのみで注文したことがありますが、初めての出来事です。そしてこれは、とってもイカしたサービスではないかと思うのです。なぜなら、パスタのみを注文したお客さんは、かなりの確率で水を飲みます。その際にトレーを持って水を注いでというのは、若干めんどくさく、かつ、貧乏くさい行為です。できれば、サラッとやってしまいたいという思いが“パスタのみ客”にはあるのです。
■人は人の心使いにグッとくる
今日の男性店員さんは、そんな“パスタのみ客”の思いを察したかのように、スッと水を乗せてくれたのです。グッときました。
活かしたサービスというのは、お客さんがどんなことを求めているのかを察し、さりげなく実行することだと思います。「笑顔で~」とか「おじぎの角度は~」とか、そういった外面的なことは、お客さんの思いを察することができないのであれば、形だけのものになってしまいます。そこに、心がないということです。そして私たちは、相手の心を感じたときに、グッとくるのではないでしょうか。それが、お水ひとつだとしても。
相手の思いを察するというのは、様々な状況のキャラクターについて想像するシナリオの発想です。少し前にCS(カスタマーサービス)研修を、ルミネの店舗などで、シナリオを使ってしていました。
その時気づいたのが、商品説明がいくらうまい方でも、営業成績がいいわけではないということです。営業成績がいい方は、お客さんにとってその商品がどういいのかを、想像して話すことができるのです。「お客さんのニーズを想像しろ!」口で言うのは簡単ですが、想像することはそれほど簡単にできるようになりません。そこでシナリオ力なんですね。シナリオ力のある店員さんに出会い、思わずグッときてしまいました。