シナリオ・センターの開講情報をお知らせします。ドラマや映画だけでなく小説、戯曲、漫画やアニメの講座の開講、コンクール対策講座もあります。
シナリオ・センターの新井です。これから様々なシナリオ公募コンクールが開催されていきます。直近で言えば、「創作テレビドラマ大賞」などがあります。実はコンクール突破のコツは、身近なところに潜んでいるのではないかと思います。
審査員の方が読んでいて、「この人だから書けるシナリオなんだな」と思ってもらうことは重要です。そのためには、“自分”に徹底的にこだわる必要があります。「シナリオ公募コンクール講座」で浅田講師が、「“自分”に徹底的にこだわれ!」と話していました。自分のことは、自分以上に知っている人はいません。自分の住んでいた場所、就いている職業、趣味などを棚卸して、自分にだから書けるものを探してみてください。
先日ブログでアップした城戸賞の準入選作を書かれた蓑和さんは、インタビューで自分の好きな“落語家”というキーワードを見つけたときに、シナリオがイメージできたとお話していました。【城戸賞受賞者インタビュー】のブログはこちらから
昨日、立川らく朝さんの独演会に伺いましたが、らく朝さんのオリジナル落語は、「物忘れ」や「うつ」など医療的に注目されていることを盛り込んで落語にしています。まくらで医療の話をされますが、落語家であり医者でもあるらく朝さんだからこその説得力があります。まさに、自分に徹底的にこだわっています。(今の自分を創作に活かすコツは立川らく朝さんゲストの6/25「Theミソ帳倶楽部~二足のわらじのはき心地」で!)
何でもかんでも検索をすれば、ヒットしてしまう現代。でも、あなたがした経験は、グーグル先生と言えども、検索して探し出すことはできません。つまりそれは、誰もまだ観たことのないオリジナル性を持つということです。
「でも・・・どっかで見たことあるストーリーになっちゃって・・・」という方もいるのではと思います。実はその悩み、あまり意味がありません。だって、世界のストーリーは23パターンに集約されるのですから。これはシナリオ・センター創設者の新井一の説です。
例えば、「桃太郎」と「ミッションインポッシブル」は、仲間と何かを達成するという同じストーリーです。「千と千尋の神隠し」と「ローマの休日」も、女の子が非日常の世界で成長して帰ってくるという同じストーリーです。
ストーリーは23パータンしかありませんが、ドラマは無限です。なぜなら、ドラマとは人間を描くことであり、人間の感じ方、考え方、それに基づくアクションとリアクションはパータンを越えていくことができるからです。
あなたが人間を、そして世界をどう見るかは、グーグルでも検索できないということです。あなたの作家の目にこだわってください。(どうコンクール作品にしたらいいかが分からない方は、「2013年サマーセミナー」がお薦めです!)
コンクールを突破する上で、技術は必要条件ですが、十分条件ではありません。技術は、「あなたが知っているもの、ご自分の目で見たもの、感じたこと、匂いをシナリオに」(「月刊シナリオ教室」12年12月号・髙山先生より)するために必要です。でも、あなたが何を書きたいのか、それは誰にも教えることができません。あなたがあなたと向き合うことでしか出てこないのです。
自分は何を書きたいのだろう、そもそもなぜシナリオを、小説を、書きたいと思ったのだろう。伝えたいことって?それは難しいことですし、時にきつい作業でもあります。でも、“自分”に徹底的にこだわることで、新しい道が拓けるのではないかと思います。(今回6/25に立川らく朝さんにお越し頂くのは、自分へのこだわり方を感じてもらいたいからでもあるのです!)
道を拓くのは、自分自身だと思うと、あとはやるだけ!そんな気分になりますね。人や環境のせいにしている暇はありません。